Bonjour!,c’est pompon!
留学やワーキングホリデーの行き先としても大人気のフランス。特にパリは女性を中心に多くの日本人が暮らしています。
ですが、渡仏を決める前にやっぱり気になるのは、滞在にかかる予算。国が違えば暮らしの費用も異なります。
今回は、家賃や食費など、項目ごとに大まかな目安をご紹介していきます。地方都市と首都パリでは大きく異なる部分も多いので、その点もあわせてみていきましょう。
家賃の目安は?
まずやはり生活の予算の大半を占めるのは家賃でしょう。日本も東京などの都市部は決して安くないと思いますが、これはフランスも同様です。ですが住まいのスタイルによって大きく差が出ます。
以下にそれぞれの住まいの大まかな予算を紹介していますが、一人暮らしの場合など条件が揃えば国の住宅補助が給付されます。
アパルトマンでの一人暮らし
一人暮らし用のステュディオと呼ばれるワンルームマンションは、15㎡から40㎡ほどの物件が多くみられます。パリで留学生が暮らすスティディオは400ユーロ(約5万円)から900ユーロ(約11万円)が多いでしょう。
もちろん広ければそのぶん高くなりますが、住むエリアによっても随分家賃は異なります。パリ中心地や16区・17区辺りの高級住宅街はとりわけ高めの物件が多くなっています。
一般的に安めのエリアは13区・17区の東側・18区・19区・20区あたりです。ただしこのエリアは治安があまり良くないことも多いので、女性は特に慎重に選びましょう。
またパリ市内にこだわらず、郊外も候補に入れて探すと、広くて治安の良いアパルトマンが見つかることもあります。ですが郊外でも治安の心配なエリアの多い郊外(主に北部、東部など)もあるので、注意してください。
ルームシェア
フランス人でも学生の多くはコロカシオンと呼ばれるルームシェアをして暮らしています。割と広めで安全なエリアにも低予算で暮らせるので、男女問わず人気です。
例えば2部屋で1000ユーロ(約12万5千円)ほどのアパルトマンに二人で暮らせば家賃は半分、光熱費なども折半できるのでお得です。
学校の掲示板などにシェアメイト募集の張り紙が出ていることも多いので、チェックしてみるといいでしょう。
間借り
数部屋ある大きなアパルトマンや、一軒家の一部屋を借りる暮らしかたです。キッチンやバスルームなどは大家さんとルールにのっとって共用で使えます。
経済的に余裕のある家庭が受け入れていることも多く、300ユーロ(約4万円)ほどから募集が出ています。他人と暮らすことに抵抗がなく、環境のいいところに安く暮らしたい人にはおすすめです。
学生寮
大学などには寮があります。倍率は高いので誰もが入居できるわけではありませんが、120ユーロ(約1万5千円)ほどの部屋からあるので、申し込んでみない手はないでしょう。
食費は日本より高い?外食は?
フランスの外食は高くつきます。ランチタイムのセット(メインとデザート)で、パリなら13ユーロ(約1600円)程度から、地方都市でも11ユーロ(約1300円)ほどです。
節約したいなら外食はなるべく避けて、自炊するといいでしょう。どんなものをどれくらい食べるかにもよりますが、肉や野菜・チーズなどは日本よりも安めです。高めに感じるのは魚、惣菜などでしょう。
安い学費で学べる!
学費は圧倒的に日本より安い場合がほとんどです。大学の博士課程でも年間400ユーロ(約5万円)程度で、私が在籍していた市立の音楽学校でも最大で1300ユーロ(約16万円)ほどでした。
私立学校は学校によって異なり、特に経営系のグランゼコールの場合は5000ユーロ(約62万円)からと高額ですが、それでも日本の学費に比べると安く学べると言えます。
交通費はフリーパス方式の街が多い
パリをはじめ多くの都市で、バスやメトロ、トラムなどが乗り放題のパスがあります。こういった交通機関をよく利用するのであれば一回券を買うとよりお得に使えるでしょう。
2017年のパリの交通費を例に挙げると、月額73ユーロ(約9000円)、年間契約にすると803ユーロ(約10万円)と、ひと月当たりは少しお得になります。
地方都市であればパリより少し安く、月額50ユーロ(約6000円)くらいが目安でしょう。
通信費はどのくらい?
今や外国暮らしにも欠かせない携帯電話や自宅でのインターネット接続。こちらは少しだけ日本より安めのプランもあります。
携帯電話は、電話自体の価格を月割りにすることはなく、まず電話機本体を購入し、あとは月々の使用料金を払うシステムです。
もし日本で使っているSIMフリーのスマートフォンがあり、それを持ってくるのであれば、月額使用料だけで使えるので短期滞在でも便利でしょう。
各社が様々なプランを出していますが、人気なのは国内電話かけ放題、日本への国際電話も固定電話ならかけ放題、4Gインターネットが100Go可能…といったもので、約20ユーロ(約2500円)程度のもの。
さらに自宅でのインターネットと固定電話、テレビなどのプランが30ユーロ(約4000円)程度から各社色々とあります。
携帯電話と自宅のインターネット契約を同じ会社にすると割引があるので、利用するといいでしょう。
パリ暮らしは安くない、けれど工夫できる
このように、パリで暮らすのは決して安くはありません。特に家賃は、他のヨーロッパ諸国の首都と比べても高額です。
ですが、シェアや間借り、寮などを利用すればぐっと安くなります。交通費も、狭いパリですから歩いたり自転車に乗ったりすることで削減できるでしょう。また自炊することで料理の腕はあがり、節約にもなるのです。
そして決まった時間内なら学生のアルバイトも可能ですから、思い切ってフランスへ行ってみましょう。意外となんとかなります!
それではみなさん、Bon courage!
ライター名 pompon
・渡航した年 2005年
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリに音楽留学したのち、フリーランスとして活動、そして結婚。フランス人の夫と娘、そして猫と一緒にフランス西部の都市に暮らしています。在仏12年になりました。フランスのバカンスシステムを支持する一方で日本の温泉も捨てられないという、日仏いずれをも愛する30代です。