Bonjour!,c’est pompon!
日本の見所が東京だけではないように、フランスの地方は特色があって素晴らしいところがたくさん!ぜひパリから足を伸ばして小旅行をしてみましょう。
そのためにも、フランスの新幹線であるTGV(テージェーヴェー)のチケットの取り方や、乗り方の注意などを知っておくことは大切。今回はTGV特集をお届けします。
チケットの種類や乗り方などは、年々変更することがあります。これは2017年現在の利用方法ですので、実際に旅行される際にはご自身でご確認ください。
チケットの買い方
まずチケットを買いましょう。TGVは全席指定なので、事前に指定席を買っておかなければ乗ることはできません。
窓口で買う
主要駅や街中に、「SNCF(フランス国鉄の略称)」と書かれたチケット販売窓口があればチケットを購入することができます。たいていの窓口で英語も通じます。
希望する日と大体の時間を伝えると、いくつか候補を出してくれるでしょう。支払いはカードが使えます。
ですが返金や変更を申し込む人もいて混んでいることが多く、また言葉に自信がないのであればあまりおすすめはできません。
インターネットで買う
やはり便利なのはインターネットで買うこと。日本からでもクレジットカードがあれば購入できますから、旅行の日程がわかった時点で購入すればリーズナブルに旅ができるかもしれません。
voyage-sncf.comにアクセスし、上部の国旗マークをクリックして必要に応じて英語表示にします。購入までの手順などは、表示言語によって若干異なります。
出発地と行き先を入力して日付を選び、表示されるチケットから希望のものを選びましょう。チケットの種類については後述します。
購入するには簡単なメンバー登録が必要な場合があります。メールアドレスなどを入力し、登録ができたら次はチケットの形態を選びます。
郵送や現地のマシーンでの受け取りなどから選べますが、日本から購入することを考えても安心なのはEチケット。自分で印刷したり、スマートフォンのアプリを使ってチケットを手に入れることができます。
連絡先として名前や電話番号などを入力し、クレジットカードの情報を入力すると購入完了です。
同じ電車で値段が違う?チケットの種類とは
日本と大きく異なるのは、同じ行き先でも日にちや時間ごとに料金が違うということです。
そして更に気をつけたいのは、チケットの種類。同じ行き先・同じ電車でも値段と条件が異なるチケットが数種類あります。
返金・変更可能なチケットとは?
Modifiable(英語表記:Most flexible)と書かれているものは、変更や返金が出発前まで可能であったり、出発駅で行うなら出発時刻の2時間後まで可能であるという、最もフレキシブルなチケットです。その分値段は高くなります。
Modifiable sous conditions(英語表記:More flexible)は、出発の30日前までなら5ユーロ(約600円)ほどで変更や返金が可能で、出発前日までも15ユーロ(約1800円)を払えば可能と言ったチケットです。
返金・変更不可能なチケットとは?
Non modifiable(英語表記:Least flexible)は、最も安い値段で販売されている代わりに、一切の変更や返金が効きません。旅程に変更のない場合は、正規料金の4分の1ほどの値段なので、非常にお得です。
数に限りがあるので、早めの購入がおすすめです。夏やクリスマスなどの時期を除いて、基本的に全てのチケットは旅行する日の3ヶ月前から購入可能になります。
iDTGVを利用する
iDTGVとは、子会社によって開始されたサービスで、インターネット予約のみで購入できます。列車自体は通常のTGVに数車両連結する形なので、同じ時刻発のTGVとiDTGVが列車選択画面に表示されます。
通常のTGVより安めの価格と工夫された車内サービスが魅力なので上手に利用したいですね。
制限が多い代わりに安い!OUIGO
こちらも子会社が運営する廉価版TGV。荷物の持ち込み数や早めのチェックインが必須、などの制限は多いのですが、片道10ユーロ(約1200円)から販売されているので、とにかく安く旅したい人にはおすすめです。
マルセイユ・リヨン・モンペリエ・ナントなど行き先はまだ限られていますが、これからに期待できるサービスです。
ひとつ気をつけなければならないのは、ほとんどが都心から数十分離れた駅からの発着であるということ。パリで言えば、ディズニーランドにほど近いマルヌ=ラ=ヴァレ=シェシー駅発着で、パリ中心部からは約40分かかります。
当日に気をつけたいこと
いよいよ旅行当日!いざ乗るときにはどんなことに気をつけたらいいのでしょうか。ここでは制限の多いOUIGO以外の通常の乗り方をご紹介します。
忘れずに刻印する
Eチケットの場合は必要ありませんが、窓口で買ったり機械で受け取ったチケットの場合は、自分で刻印をする必要があります。
駅には黄色い小さな刻印機がいくつもありますので、チケットを差し込んで刻印しておきましょう。これを忘れると罰金です!
出発ホームは20分前にしかわからない!
日本からは考えにくいのですが、どのホームからどの電車が出発するのかは、出発時刻の20分前にしか表示されません。
Depart(出発)と書かれた案内表示スクリーンを見て、出発ホームが表示されたらみんなものすごい勢いで移動します。荷物が多かったり子供連れの人は大変ですが…とにかく頑張って乗り込みましょう。
車内で快適に過ごす
車内のシートは、日本の新幹線のように向かい合わせになるように回転はしません。そのため乗客全員が進行方向に対して後ろ向きに座っているというのも珍しくはありません。
チケットを購入するときに、進行方向向きの席を選んでおくといいでしょう。私はそれを選んだにもかかわらず反対向きの席だったことも何度かありますが…。
気をつけたいのは、置き引き。座席の頭上の棚に置いた荷物が、いつの間にかなくなっていたというのは残念ながらよくあることなのです。
長旅で眠ってしまうこともあるでしょうが、貴重品は決して体から離さず、トラブルに巻き込まれないよう注意してくださいね。
それではみなさん、Bon voyage!
ライター名 pompon
・渡航した年 2005年
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリに音楽留学したのち、フリーランスとして活動、そして結婚。フランス人の夫と娘、そして猫と一緒にフランス西部の都市に暮らしています。在仏12年になりました。フランスのバカンスシステムを支持する一方で日本の温泉も捨てられないという、日仏いずれをも愛する30代です。