花火にパレード、戦車も！フランスで革命記念日を過ごしてみよう

Bonjour!,c’est pompon!

7月上旬、学校も夏休みを迎え、バカンスに入ります。フランス人が一番楽しみな季節ですが、気分をさらに盛り上げる一つの祝日があります。それは7月14日の革命記念日。フランス人にとって大切なこの日の過ごし方をご紹介していきましょう。

革命記念日はどんな日？

日本ではパリ祭とも呼ばれ、フランス関連のイベントが開催されることもあるこの日。7月14日はフランス共和国成立を祝う日です。

1789年、フランス革命発端とされているバスチーユ監獄襲撃、その一周年を記念して行われた建国記念日が起源となっています。

フランスではパリ祭とは呼ばず、「Fête nationale française（フェット・ナスィオナル・フランセーズ:フランス国民祭）」と言います。そして通称は7月14日を意味するQuatorze juillet（キャトルズジュイエ）です。

フランス各地で花火が上げられ、国民全員がこの日を祝う日なのです。日本で建国記念日を花火などで祝うということはあまり日常的に見られないので、私たち日本人とは「国」に対する感覚が違うのでしょうね。

では次に特別に大きなイベントをご紹介しましょう。

シャンゼリゼの軍事パレード

パリのシャンゼリゼ大通りでは、凱旋門からコンコルド広場までの全体で、陸海空軍が揃う大規模な軍事パレードが行われます。フランス大統領が先頭を切る形でコンコルド広場に着くと、国歌斉唱や毎年違った趣向のデモンストレーションが行われ、パレードが始まります。陸海軍士官学校生や歩兵隊、消防士、警察官などがそれぞれの制服に身を包み整然と行進します。

パレードの見どころは？

個人的にオススメの見どころとしては、馬の上でラッパを奏でる騎馬隊、迫力の戦車、そしてパレードの最後を務めるフランス外人部隊。特に外人部隊はフランス人からも一目置かれる存在のようで、座って観覧している招待客も立ち上がって敬礼をする人が多いのです。

他の行進よりも遅いテンポで歩き、この日のためにたくわえたという長い立派なひげにも驚きます。そして戦闘飛行機による航空ショー。トリコロールの煙をはきながら頭上をすべるように飛ぶ姿は圧巻です。

見学するにはどうしたらいいの？

誰でも自由に見学することが可能です。招待客の椅子席がコンコルド広場側に並んでいるので、一般観覧ゾーンは凱旋門側です。激しく混雑するため、前の方で見学するためには、早朝から場所取りをする必要があります。

10時から12時のパレードに対して、7時から8時以降最寄りのメトロ駅は閉鎖されますので注意しましょう。テレビ中継もされるので、人混みを避けてゆっくりパレード全体を見たいという人は、お家やホテルで見るのも一つですね。

エッフェル塔の花火

フランス各地で花火はあげられますが、やはり最も盛り上がるのはエッフェル塔周辺のダイナミックな花火でしょう。毎年異なるテーマで、日本の情緒的な花火とは違って、とにかく派手な花火が楽しめます。

時間は23時から30分間程度。エッフェル塔のふもとの広大なシャンドマルス公園は、花火を見る人たちで埋め尽くされます。

こちらも20時ごろをめどに近くのメトロ駅は閉鎖されてしまいます。そして帰りも周辺は激しい混雑ですので、覚悟して向かいましょう！普通は5分で歩ける距離を、私は1時間かけて帰りました。

また、貴重品の携帯には十分に気をつけてください。そのほか、パリ市内のいろいろなところで花火を見ることができます。激しい混雑を避けたければ、モンパルナスタワーの屋上やミラボー橋などがオススメです。

シャンドマルス公園の野外コンサート

せっかくエッフェル塔の花火を近くまで見に行くなら、その前の野外コンサートを楽しんではいかがでしょうか。

2013年から始まったイベントで、フランスを代表するオーケストラであるフランス国立管弦楽団やラジオフランス合唱団などが野外ステージで演奏します。

毎年趣向を凝らしたプログラムで、堅苦しくなく一流の演奏家によるクラシック音楽が楽しめます。巨大スクリーンもあるので、遠くからでもよく見えます。

シャンドマルス公園に寝そべって、エッフェル塔を目の前に、暮れゆく夏の夜に音楽と花火を楽しむ。これはこの7月14日にしかできない過ごし方なのです。

注意したいこと

フランス全体が盛り上がる革命記念日。どんなことに注意して過ごしたらいいのでしょうか。

開いている？閉まっている？

通常日曜祝日は締まることの多いお店ですが、この日は人出を見込んで例外的に開けていることも。お目当てのお店がある場合などは、あらかじめ調べておくといいでしょう。美術館や観光名所も、この日は閉館していたり、特別時間で開館していることもあります。公式サイトなどで確認しておきましょう。

2017年現在、ルーブル美術館はこの日終日入場無料です。

安全には十分気を配ろう

ただでさえ日本よりは注意が必要な外国ですが、こういった特別なイベントなどがあるときは何かとトラブルが起きやすいものです。

人混みではぐれてしまったり、人出を狙ったスリなどの犯罪に巻き込まれてしまったり。2016年ニースでのテロ事件のように、痛ましい事件も起きました。周りの状況をよく見て、我が身は自分で守る意識を忘れずにいることが大切です。

安全に楽しくこの日を過ごしてくださいね。この時期にフランスを訪れるなら、この華やかで特別な日はあなたにとって素敵な思い出になることでしょう！

それではみなさん、à bientôt！