掘り出し物が見つかるかも!?フランスで蚤の市を楽しもう

Bonjour!,c’est pompon!

春から秋にかけて、フランス全土であちこち開かれている蚤の市。フランス人は蚤の市が大好きです。物を大切にするフランス人は、長く愛されてきた道具類などを蚤の市で売り、さらに他の人に受け継いでいくのです。日本人からすると少し「けち」のようにも映ることのあるフランス人は、売る側も買う側も蚤の市を上手に使っています。

今回はフランスの蚤の市をご紹介していきますね。

高級品からお値打ちものまで幅広い品揃え

蚤の市と一言で言っても、Braderie(ブラッドリー:古物市)、 Vide-greniers(ヴィッドグルニエール:直訳で『屋根裏部屋を空にする』)、 Brocante(ブロカント:直訳で『美しきガラクタ』)、 Marché aux puces(マルシェオピュス:蚤の市)など沢山の種類があるのです。

一般的に、ブロカントやマルシェオピュスがそれを専門にしているプロフェッショナルのお店なのに対して、ブラッドリーやヴィッドグルニエールは一般の人が不用品などを売っているもの。品質も値段も様々です。

どう見てもガラクタにしか見えないものまでが並んでいることもありますが、興味がある人にとっては宝物なのでしょう。

掘り出し物が見つかるかも!?フランスで蚤の市を楽しもう

いつ開かれているの?

フランスのお店は日曜日が定休日なことがほとんどですが、蚤の市は主に週末に開かれます。常設の蚤の市は週末いっぱい開店していることが多く、一般の市民が出店するヴィッドグルニエールなどは日曜の朝からの場合が多いでしょう。

日本のように「日曜はショッピング」ということがあまりできないフランスでは、週末の蚤の市巡りを楽しみにしている人がとても多いのです。朝の人出が一番多く、掘り出し物が見つかるのは午前中でしょう。お目当のものがあるならお早めに。

有名な蚤の市はこれだ!

全国的にどこでもみられる蚤の市ですが、一度は行ってみたい有名蚤の市があります。パリの3大蚤の市と、リールの蚤の市をご紹介しましょう。

パリ・クリニャンクール

パリ最大規模の蚤の市。アンティークやヴィンテージものが豊富に揃っています。場所はパリの北部、メトロ4番線Porte de Clignancourtから徒歩で向かいます。

気をつけたいのは治安。このエリアはパリジャンでも要注意とされる治安の悪い場所で、ひったくりやスリなどが横行しています。なるべく身軽でシンプルなファッションで向かいましょう。

パリ・ヴァンヴ

反対にパリの南側にあるのがヴァンヴ。メトロ13番線のPorte de Vanvesが最寄りです。アートやファッション関係の品物が多く、品質も悪くないので人気です。また治安面でも比較的安全なエリアなので、旅行中に訪れるのならオススメです。

パリ・モントルイユ

パリの東郊外のモントルイユの蚤の市も大規模です。こちらはアンティークなどよりもどちらかというと生活感のある品物が多く、暮らしに密着した蚤の市。

そのぶん安価にフランスらしいものが手に入るので、一度訪れてみてもらいたい蚤の市です。メトロ9番線Porte de Montreuil駅で下車し、テントが張られた蚤の市へ向かえば気分はもうフランス人!

ヨーロッパ最大規模のリール

パリの蚤の市だけでは満足できない!そんな蚤の市好きな人にオススメなのが、毎年9月最初の週末に開かれるリールのブラッドリー。街全体が一つになり、2〜300万人もの観光客が集まる、街をあげての一大イベントなのです。

プロの骨董市から一般の人のフリーマーケットまで、全部は見きれないほどの出店数なので、しっかり楽しむためには土曜の朝にはリールに着いているようにしましょう。開始時刻より前から品物は並んでいます。お昼ご飯にはムール貝とフライドポテトが定番です。街のあちこちで用意されていますから、ぜひ食べてみてくださいね。

ただ、昨今のテロなどの安全面の問題から、2016年は中止されてしまいました。安心して楽しめるようになるといいですね…。

掘り出し物が見つかるかも!?フランスで蚤の市を楽しもう

どうやって買おう?

せっかく蚤の市に行って見ているだけではもったいないですよね。気になるものがあったらお店の人に尋ねてみましょう。

値段を聞くのは「c’est combien?(セコンビアン?)」。数字は聞き取りにくいので、メモ帳を持って行って書いてもらうのが便利でしょう。蚤の市は「値切っていくら」なので、「c’est cher(セシェール:高いです)」などと言うと値段を下げてくれたりもします。

また、いくつかまとめ買いをするとおまけをしてくれることもあります。とにかく笑顔で強気、それがいいお買い物をするコツです。こういったやりとりが楽しめるようになると蚤の市はより魅力的になります。

掘り出し物が見つかるかも!?フランスで蚤の市を楽しもう

出店してみたら…

長年フランスに住んでいると、色々と不要になるものも出てきます。そこで先日私もブラッドリーに出店してみました。地域で行われるブラッドリーは、幅1メートルあたり1〜2ユーロほどを支払って登録することで、割と簡単に出店できます。私の場合はサイズアウトした子供服おもちゃ、雑貨などを中心に売りました。日本から持ってきたものが多かったこともあり、大盛況でした。

ただ、値切るのが当然の蚤の市とはいえ、20サンチーム(約25円)ほどでも必死に値下げ交渉をしてくる人が多くて驚きました。不用品が無くなり家の中はすっきり、そして多少なりともお金に変わるというのは嬉しいものです。フランス人の多くがブラッドリーを経験しているのがわかる気がしました。

また、私が日本人だとわかると日本についての話をしたり、何気ない会話などが楽しめて楽しい週末になりました。買うときも売るときも、上手に蚤の市を利用したいですね!

それではみなさん、bonne journée!

ライター名 pompon

・渡航した年 2005年
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリに音楽留学したのち、フリーランスとして活動、そして結婚。フランス人の夫と娘、そして猫と一緒にフランス西部の都市に暮らしています。在仏12年になりました。フランスのバカンスシステムを支持する一方で日本の温泉も捨てられないという、日仏いずれをも愛する30代です。