ブータンに移住して良かったこと7選

Hello y’all! I’m Aqua.

テレビ番組などでは「秘境」として紹介されることの多いブータン。そんなブータンに住むって想像できるでしょうか?

「秘境」というとカッコイイですが、実際はすぐに停電したり断水したりと決して便利で快適な暮らしではありません。それでもブータンには人を惹きつける魅力があります。

今回は、私が2年間のブータン生活で個人的に感じた、ブータンに住んで良かったことをご紹介します!

1.人の優しさを実感できる

外国の人はよく、「日本人は親切だ」と言ってくれます。でも、例えば東京のような大都会で、道に迷って困っている人がいても声をかけてくれる人はどれくらいいるでしょうか?困っているのが外国人ならなおさら敬遠する人もいるのではないでしょうか。

ブータン人は人当たりがよく、時にはおせっかいなほど面倒見がいい人たちです。困っていなくても声をかけてくれますし、道端を歩いていたら車から「乗ってく?」と聞いてくれますし、ごはんを食べにおいで!とよく誘ってくれます。

私が見知らぬ外国人でも、いつでも優しく迎えて声をかけてくれたことにはとても感謝しています。

ブータンに移住して良かったこと7選

2.多くの出会い

ブータンに行くことが決まってから日本に帰ってくるまで、日本人もブータン人も他の国の人とも、本当に多くの人と出会いました。

中にはフェイスブックだけのつながりとなった人もいますが、未だにコンタクトを取っている人もたくさんいます。それは職場の人だったり、旅行中に出会った人だったり、友人の紹介だったりと様々ですが、日本に普通に住んでいたらこんな短期間でここまで多くの出会いは無かったと思います。

ブータンでの出会いは色々な側面で私の人生の軌道を変えたと思います。

3.どこに行っても自然が身近

近代化を目指しつつ、国内の自然は守る、国土に占める森林面積は60%以上をキープする、といった環境保護にも力を入れているブータン。

自然と利便性はなかなか両立が難しいもので、ブータンでの暮らしはまるでキャンプしているような気分になることもありますが、山の自然をいつでも身近に感じられます。

窓の向こうにヒマラヤの雄大な山々が見えたり、雲が山に影を落とすのを見て不思議な気分になったり、夜には星が沢山見えたり、気持ちが穏やかになる生活でした。

ブータンに移住して良かったこと7選

4.自然を楽しむアクティビティ

3で挙げた通り、ブータンには山の自然がいっぱいです。サーフィンやダイビングなどのマリンスポーツはできませんが、ラフティングや登山・トレッキングといった山のアクティビティが楽しめます。

ヒマラヤの山々に囲まれていますので、トレッキングは本格的。日帰り、1週間、20日間と、ビギナーから愛好家まで楽しめます。

私もラフティングとトレッキングはブータンで初めて体験しました。川沿いにあるゾン(県庁)などブータンの建築物を眺めながらのラフティングは日本では体験できません!

ブータンに移住して良かったこと7選

5.工夫する力・忍耐力がアップ

私がブータンに滞在していた頃、決して快適ではないブータン生活を少しでも住みやすくしようと、多くの日本人が工夫しながら生活していました。日本から大量に荷物を送る人もいましたが、基本的にはブータンで手に入るもので頑張る人が多かったです。

私も半分くらいは日本から送ってもらった物資で心を潤し、半分くらいは自力で工夫したり解決したりしていました。壁にあった大きなヒビをボンドで埋めたり、ただの一枚板の玄関ドア(ラッチなどが無いので閉まらない)を、錠をかけなくても閉まった状態になるようにしたり…。日本に帰ったら絶対に必要にない問題解決能力を身につけてしまいました(笑)

料理についても、ブータンにある食材で日本食を再現したり、味噌や豆腐を一から作ったりする人はたくさんいました。私も「クリームチーズの代用」などグーグルで検索しながらお菓子を作っていました。

これのどこらへんが良かったと思うポイントなんだという感じですが、今や他の国に住んでも全く動じない逞しさというか図太さを手に入れたという意味ではとても良い経験だったと思います。現在アメリカに住んでいますが、他の日本人に比べたら「日本では起こり得ないアクシデント」や「日本ロス」などに対してはけっこう我慢強い方だと思います。

ブータンに移住して良かったこと7選

6.ゾンカに親しむ

日本に住んでいたら、きっと触れることのなかったであろう言語、ゾンカ。ブータンの現地語です。

大学に在学中は、ロシア語やフランス語、アラビア語のクラスを興味本位でとっていましたが(どれも喋れません。笑)、ゾンカを学べる施設は無いのではないかと思います。

もちろん日本でゾンカを喋る必要性も同じくらい無いのですが、珍しい言語を学べたというのは私にとって貴重な経験でした。

ちょっとしたリアクションなど未だにゾンカが出てしまいそうになるという思わぬ弊害もありますが、今もブータン人に会う機会があると、片言ゾンカで簡単な会話などして早く打ち解けられたり和めたりするので、大きな収穫だと思っています。

ブータンに移住して良かったこと7選

7.価値観が変わる

ブータンに住んで良かったと思う一番大きなポイントがこれだと思います。

海外旅行の経験は何度かありましたが、一時的とはいえ、私にとってブータンが初めての「海外移住」でした。

それまでは日本中心の考え方で、日本人としての視点からしか物事をとらえられませんでした。ブータンに行って日本の素晴らしさを再認識したと同時に、客観的とまでは言えないかもしれませんが日本を外から眺めることができたと思います。

なかなか言葉に表すのは難しいですが、ブータンにいて「日本ならこうなのに」「日本だったらありえない」と日本基準にこだわって文句ばかり言うのではなく、その国のそのままの生活をなるべく受け入れようという気持ちになりました。

もちろん、今もアメリカに住んでいて不満に思うことは多々あるんですけどね!

それでは、Have a great day!

ライター名 Aqua

渡航した年 2013年〜2015年
お住いの国 ブータン
公用語 英語、ゾンカ
プロフィール 国際ボランティアに参加し、ブータンの地方高校へITインストラクターとして赴任。2年の任期満了後、帰国。現在はアメリカに留学し、舞台技術を勉強中。バレエなどのダンスが趣味。