Bonjour!,c’est pompon!
フランスらしい、パリらしい景色というとどんなものを思い浮かべますか?エッフェル塔やシャンゼリゼ通り、古城も素敵ですが、カフェというのもまたフランスらしくて絵になります。
今回は、フランスのカフェについてご紹介していきます。
フランス人にとってのカフェ
フランス人はカフェが大好き。10分でも時間が空けば「ちょっとカフェでも行こうか」となりますし、最近はパソコンを持ち込んでゆっくりする人の姿も増えました。
朝早くから夜の遅い時間までオープンしているカフェは、朝食をとるにも、ランチにも、休憩時間にも、そしてアペリティフにも、フランス人にとって欠かせない存在なのです。
定番カフェメニュー
クラシックな定番カフェからモードなカフェまで色々ありますが、定番メニューはどんなものがあるのでしょうか。フランス人が好むメニューとはなんでしょう?
飲み物編
定番中の定番は、カフェ。「un café(アンカフェ)」というと、エスプレッソを指します。小さなカップに注がれる香ばしいエスプレッソは、まさに代表的な飲み物で、値段も1.5〜2ユーロ前後(約200円前後)とリーズナブルです。
朝にも食後にも一日中注文が入るメニューです。
これにミルクを加えたものがnoisette(ノワゼット)。またたっぷり飲みたい場合はdouble express(ドゥーブルエクスプレス)を頼むと倍の量が出てきます。
薄めでたっぷりのコーヒーが飲みたければ、cafe allongé(カフェアロンジェ)を注文しましょう。カフェオレはcafé crème(カフェクレム)です。
また最近は紅茶を頼む人が増えてきました。茶葉の種類が選べるところも多いですが、基本はティーバッグでサービスされます。
寒い冬はchocolat chaud(ショコラショー)がオススメ。日本で飲むココアより濃厚で甘めです。
暑い季節にはリモネードやオランジーナなどの炭酸系を飲んでいる人が多く目に入ります。真緑の飲み物はmenthe à l’eau(マンタロー:ミント水)です。日本人からするとちょっと面白い名前ですよね。
ビールや、ビールをリモネードで割ったパナシェや、ざくろシロップで割ったモナコなども人気です。
軽食編
軽いランチをとりたいときにも役立つカフェ。定番はサラダでしょうか。どっしりボリュームのあるサラダを数種類用意してあるカフェが多いでしょう。
前菜としてではなくメインとしてのサラダには、オリーブやアンチョビがのったSalade Niçoise(サラダ・ニソワーズ:ニース風サラダ)や、たっぷりのパルメザンがトッピングされたSalade Cezar(サラダ・セザール:シーザーサラダ)などが定番ですが、他にもフォアグラがのったものや海の幸のサラダなど色々とあります。
また、パンにハムとチーズを挟んで焼いたものがクロックムッシュ。目玉焼きを盛り付けたものをクロックマダムと呼びます。
あっという間にサービスされるので、急いで食べたいときにもオススメのメニューです。
いざ入ってみよう
メニューがわかったところで、いざ入ってみましょう。レストランよりも簡単に気軽に入れます。
オススメはテラス席
入って、席はどう選びましょうか。基本的にはどこに座っても構いません。食事をしないのであればテーブルセッティングがされていない席を選びましょう。
多くのカフェにはテラス席があります。フランス人はテラスが大好きで、春夏ともなればテラス席は満席、店内はガラガラということもよくあります。
冬でもビニールの覆いがしてあったり、ヒーターがあったりするので、「あくまでテラス席!」という人もいるのですね。
「いかにもフランス風」に過ごしてみたいなら、テラスがオススメです。
バーカウンターとテーブル席、テラス席とで値段が異なるカフェが多いでしょう。この順にリーズナブルです。
注文してみよう
席に着くと、ほどなくしてオーダーを取りに来てくれます。メニューが見たい場合は「la carte s’il vous plait(ラキャルト シルヴプレ:メニューをお願いします)」と言いましょう。
注文が決まったらメニューは閉じ、待っているだけで再びオーダーを聞きに店員さんがやってきます。発音に自信がなければ指差しでも構いませんので、シルヴプレを忘れずに。
支払いはどうする?
カフェはどれくらい長く滞在しても嫌な顔をされたり追い出されるようなことはありません。ゆっくりカフェを楽しんだら、支払いをしましょう。
スタッフに合図をして、「l’addition s’il vous plait(ラディシオンシルヴプレ:お勘定お願いします)」と言いましょう。 手で字を書くようなジェスチャーを加えるとよりわかりやすいでしょう。
金額が分かっている場合は、テーブルに置いたまま席を立って出て行っても構いません。またスタッフによっては、自分のサービスタイムが終わる前に、担当テーブルを回って支払いを済ませてから休憩に行くこともあります。
お茶をするだけではないカフェ
カフェは、単にお茶をするだけのところではありません。待ち合わせや商談、仕事や語学の交換授業なども行われていますが、他にもこんな便利ポイントがあります。
便利なカフェも
カフェによっては、tabac(タバ:タバコ屋)が併設されていることもあります。タバコ屋といってもタバコやライターだけではなく、新聞、電話のプリペイドカード、絵葉書や切手、ガムやキャンディーといったものが売られています。
簡易コンビニといった扱いのタバ。カフェのついでに用事を済ませてしまいましょう。綺麗な絵葉書と切手を買って、カフェで手紙を書く。旅先から送るのも素敵ですね。
トイレを拝借
トイレ事情が簡単ではないフランス。公衆トイレを探すより、カフェに入ったときにトイレを済ませてしまいましょう。
トイレだけを借りにカフェに入るのはマナー違反ですから、何か飲み物をオーダーするようにしましょう。
お気に入りのカフェを見つけよう
フランス人にとってとても身近な存在のカフェ。そして行きつけのカフェがあるものです。常連になるとスタッフとの会話が楽しめたり、あなたのカフェライフはもっと素敵なものになるでしょう。
お気に入りのカフェを見つけてくださいね!
それではみなさん、à bienetôt!
ライター名 pompon
・渡航した年 2005年
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリに音楽留学したのち、フリーランスとして活動、そして結婚。フランス人の夫と娘、そして猫と一緒にフランス西部の都市に暮らしています。在仏12年になりました。フランスのバカンスシステムを支持する一方で日本の温泉も捨てられないという、日仏いずれをも愛する30代です。