巻き込まれない!狙われない!フランス旅行で気をつけたい「治安」のこと

Bonjour!,c’est pompon!

休暇を利用した海外旅行、短期留学や長期留学を考える時に、ちょっと気になるのがその国の治安ではないでしょうか?

日本も海外も何かと物騒な世の中ですが、言葉も違う国でのトラブルは特に避けたいものですよね。今回はパリを中心に、フランスの治安事情をお話したいと思います。

日本の感覚でいてはダメ

まず絶対に忘れてはならないのは、ここは日本ではないということ。日本でも様々な犯罪が起きていますが、それでも世界的に見るとはるかに安全な国なのです。

日本ではごく普通にとっている行動が、海外ではすぐにトラブルにつながってしまうことが多々あります。

日本人がついやってしまいがちで狙われがちな行動にはこんなものがあります。毎日同じような事件が多発しているので、注意しましょう。

ポケットに財布を入れる

男性に特に多いのですが、ポケット、特にパンツの後ろポケットなどに財布を入れる行為は、盗ってくれと言っているようなものです。ウォレットチェーンがあるからと安心していても、相手はプロのスリです。あっという間になくなってしまいます。

バッグが開けっ放し

バッグの中身が丸見えの状態で歩いていたりカフェに座っていたり。これもスキがあると思われ、狙われやすいでしょう。

慣れない街でキョロキョロしている間に、鮮やかな手口で財布は抜き取られてしまいます。

荷物を置いてビュッフェを取りに行く

ホテルの朝食などでビュッフェスタイルの場合、日本ではバッグを席に置いて離れてもあまり問題はないでしょう。

ですが海外でこれはあまりに不用心な行為です。ちょっと目を離したスキにバッグは盗られてしまうでしょう。

テーブルの上のスマートフォン

カフェでお茶中、何気なくテーブルの上にスマートフォンを置いていませんか?テラス席はもちろん、店内でもハッと気づくと盗られているということがよくあるのです。

巻き込まれない!狙われない!フランス旅行で気をつけたい「治安」のこと

パリ周辺で特に気をつけたいエリア

日本を一歩出た時から気をつけていればいいのですが、中でも特に治安に問題があるエリアというのが存在します。フランス人であっても、特別用事がなければ近づきたくないと言われる地域もあるのです。

パリ北部から北郊外

パリ市内の北部や北東部は、華やかな印象の中心地とはちょっと違った雰囲気があります。

もちろんごく普通に真面目に暮らしている人もたくさんいますが、不法に滞在している人や、スリをはじめ犯罪に関わる人に遭遇する確率が高いのが現実です。

パリを少し北方面に出たあたりも同様で、仕事に就けず金銭面で苦労している若者などがたくさんいて、中には犯罪に手を染めてしまう人も残念ながら大勢います。

興味本位で近づくのはおすすめできませんし、女性の一人歩きや夜間に訪れるのは極力避けましょう。

主要観光スポット

パリは観光大都市ですから、毎日多くの観光客でひしめいています。注意力が散漫になり街に慣れていない旅行者は、スリにとっては格好の獲物

観光スポットで景色や写真に夢中になっていて、バッグを開けられないように気をつけましょう。

メトロ

観光エリアのメトロ車内、特に1番線はスリの多発している線ですので、利用する時は周りに気を配ることが大切です。

メトロ車両の中でも、出入り口付近は要注意。ドアが閉まる直前にスられ、気づいた時には犯人は車外に飛び出している、ということが多いので、あまり戸口に立たないことをおすすめします。

その他在住者が特に気をつける線は、2番線東部、4番線北部、5番線、7番線北部、13番線北部あたりでしょう。治安のあまり良くないエリアのメトロは、当然ながら犯罪も多いのです。

RER

メトロ同様に市民や観光客に利用されるRER(首都圏高速鉄道)ですが、こちらも注意が必要です。

郊外の端まで伸びている線のため、端の方では利用客が少なく、もし危険な人物と二人になってしまったら…と思うとゾッとします。

北部へ伸びるB線はシャルルドゴール空港にも通じているので、旅行者の利用も多いですが、そのぶん旅行者を狙う犯罪者も多くいます。混み合う車内は特に気をつけましょう。

また、ヴェルサイユ方面のRERは、日中は観光客がたくさん乗っていますが、夜になると利用者はぐっと減ります。終電近くになるとガランとした車内に一人二人ということも。乗車する時に、なるべく安全そうな乗客が乗っている車両を選びましょう

こんな手口が横行している!

その他、エリアを問わず横行している手口にはこんなものがあります。

二人組、一方が気を引いて…

一人が狙った人の服に飲み物やつば、ガムなどを付けて「汚れているよ」などと話しかけて気をそらし、その間に仲間がカバンから財布を抜き取る、という手口です。

私も未遂でしたがこのパターンに狙われてしまったことがあります。

子供の集団に囲まれる

どこからともなく子供の集団が現れ、口々に何か言いながら囲んできます。この子供達も日常的にスリを行なっています。相手が子供だからと手加減せず、気丈な態度で接しましょう。

空港からの車内を狙う

シャルルドゴール空港からパリ市内への道路は、時間帯によっては大変混雑します。この渋滞にはまった車を狙った犯罪が多く、バイクなどで近づき、窓ガラスを叩き割って膝の上などに置いているバッグを奪うというもの。

貴重品はトランクや足元の奥に入れておく方がいいでしょう。

ATMやチケット売り場に注意

電車やメトロの切符を買う時、ATMでお金をおろす時、クレジットカードの暗証番号を背後から見られないように気をつけましょう。

また、「自分のカードが使えない。現金を渡すから代わりに買ってくれ。」と声をかけられることがあります。これも典型的な犯罪ですから、無視するのが一番です。

巻き込まれない!狙われない!フランス旅行で気をつけたい「治安」のこと

世界各地で起きうるテロ

現在、世界各地でテロが多発しています。フランスでももう何件も痛ましい事件が起きてしまいました。

どこで起きるかは当然わからず、その上人の集まるエリアは狙われやすいので注意が必要ですが、かといってこもっているわけにもいきません。

常に自分の周りに気を配って、何かおかしいと感じたらすぐにその場を離れましょう。

スリやテロなどが起きてしまう海外で身を守るのは、情報収集と早めの対処、そして何より危険を察知できるようアンテナを立てていられるか、なのです。

それではみなさん、Bonne journée!

ライター名 pompon

・渡航した年 2005年
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリに音楽留学したのち、フリーランスとして活動、そして結婚。フランス人の夫と娘、そして猫と一緒にフランス西部の都市に暮らしています。在仏12年になりました。フランスのバカンスシステムを支持する一方で日本の温泉も捨てられないという、日仏いずれをも愛する30代です。