インドの秋と言えば、ヒンドゥ教最大の光のお祭り【ディワリ】です！

Namaste, mera nam Tommy hai.

少し肌寒くなってきて、紅葉狩りに行ったり、おいしい食べ物に舌鼓を打つ。それが日本の秋ですよね。私自身は日本の四季の中で過ごしやすい秋が一番好きです。今回は、日本の秋にあたる9月～11月ごろのインドについてご紹介します。

インドの秋の気候

基本的にインドには、日本でいう秋のような気候はありません。日本の場合、春夏秋冬がはっきりと分かれていますよね。でも、インドの場合は北部の山岳部を除き、夏夏夏夏（+雨季）です。

例えばムンバイの9月～11月は、雨季から乾季へと変わる時期になります。平均最高気温は30度～33度と、まだ暑いです。ムンバイの雨季は非常に大変です。道路などのインフラが整っていないため、激しい雨によって湖のような水たまりができたりします。そんな雨季から乾季に変わることは、日本人である私にとってどことなく嬉しい時期でもありました。（インド人には涼しく感じられる雨季が好きだという人も多いのですが、私にとっては湿気が強すぎて一番過ごしにくい時期でした。）

インドの首都、デリーの場合も雨季が終わり乾季に入る時期になります。11月になると平均最高気温が28度と若干涼しくなってきます。南インドの大都市、チェンナイやコチンでは9月～11月は雨季にあたります。とはいえ平均最高気温は30度前後となり、決して過ごしやすいとは言えませんね。

インドで最も大きな祭り、ディワリとは？

インドの多くの場所で雨季から乾季へと変わるこの時期、実は、インド人口の8割を占めるヒンドゥ教の一大イベントがあります。それが、ディワリと呼ばれているお祭りで、ヒンドゥ教の新年のお祝いに当たります。10月末～11月初旬ころ、インド歴に基づいて行われます。また、同じくヒンドゥ教徒の多いネパール、マレーシア、スリランカなどでも大々的にお祭りが行われます。

ディワリは別名光のフェスティバルとも呼ばれています。それは、この祭りが闇に打ち勝つ光、悪に打ち勝つ良心、無知に打ち勝つ知識、絶望に打ち勝つ希望を象徴しているからです。また、その名の通り、お祭りの期間中は各家の屋上や玄関口、窓、お寺の周辺、地域の建物の周辺で多くの明かりが点灯されます。

そして明かりと共に象徴的なのが、ランゴリと言われる砂で描かれる絵です。特に南インドで多く行われます。南インドでは、子供や母親が玄関の前にカラフルな砂を使って絵をかきます。砂なので、もちろんお祭りが終わると消されてしまいますが、とても細かいデザインで芸術的なランゴリがたくさんあります。

そんなディワリのお祝いのために、人々は服を新調します。特に女性はカラフルできらびやかなサリー（民族衣装）を身に着けるので、女性の衣装を見ているだけでも楽しい気持ちになれること間違いなしです。また、家族や友達にスイーツ、ドライフルーツ、ジュエリー、車などのギフトを購入します。

上記は一般的なディワリであって、地域ごとにそれぞれの習慣があり、お祝い方法も違います。気になる方は毎年ディワリの時期に違う地域に訪れてみるのも楽しそうですね。

ディワリを実際に体験してみて

私自身は、南インドのハンピという村でディワリを迎えたことがあります。スーパーやマクドナルドなどはない、小さくて平和な村です。

ディワリの日の日中は、女性や子供たちが着飾って村の道を歩いていました。村のメインストリートを歩くと、ランゴリでいっぱいです。みんなお祭りムードで、道で出会うたびに「ハッピー・ディワリ！」と言い合います。

日が落ち始めると、辺りに飾られたろうそくが綺麗に光っていたのを覚えています。また、インド人の友人たちと花火、ばくちくをしてお祝いしました。

日本でもディワリ？

そんなディワリですが、実は日本でも何か所か大々的に行っているところがあります。

一つ目は、「ディワリ・イン・ヨコハマ」です。名前の通り、毎年10月に横浜で行われています。私も知らなかったのですが、横浜市はムンバイ市と姉妹都市なんですね。また、横浜はインド人商人が初めて日本の営業拠点とした地でもあるそうです。その関係で、現在でもインドのイベントを行っているようです。インド料理、インド古典舞踊などと併せてキャンドルライトアップもあるそうです。

もう一つは、東京都内、西葛西の「東京ディワリフェスタ西葛西」です。西葛西は知る人ぞ知る、インド人の街です。多くのインド人が在住しており、インド人向けの商店もあります。こちらも毎年10月末ごろに開催されています。諸事情から、キャンドルを灯すディワリナイトは中止になってしまったようなのですが、インド料理やインド音楽などを存分に楽しめそうです。