Bonjour!,c’est pompon!
旅の計画って楽しいですよね。出発前からどこに行こうか何を見ようか食べようか…。でもその時に頭を悩ませるのが交通手段ではありませんか?慣れない街、初めての国での移動は何かと大変です。
ですがフランスの交通は日本に比べてそれほど複雑ではありません。大都市パリでさえ、世界的にみても比較的わかりやすいのです。
今回はパリの交通についてお話ししたいと思います。
空港から市内へ向かう手段は
まず日本からの飛行機は、シャルルドゴール空港に到着します。そこからパリ市内へ向かうための交通手段はいくつかありますが、中でも代表的な4つをご紹介しましょう。
RERのB線
所要時間の短さと10ユーロ(1200円程度)弱で行けることから、RERのB線を利用する人は多いでしょう。パリ市内まで直通の電車に乗れば25分で北駅に到着します。
ただし治安の悪さに定評のある線ですから、夜間の利用や女性だけでの利用はおすすめできません。
エールフランスバス
安全という面で心強いエールフランスバス。2・3・4番の線があり、それぞれ1時間から1時間20分ほどで凱旋門やエッフェル塔付近、オルリー空港、リヨン駅やモンパルナス駅発着です。
大きな荷物はポーターが荷物入れに入れてくれますし、途中でスリが乗り込んでくることもありません。
17ユーロ(2000円程度)からと若干高めですが、滞在先によっては便利に使えるでしょう。往復券を使うのもお得です。
ロワシーバス
安全と費用のバランスの良さから人気なのがロワシーバス。オペラ座前発着で、1時間弱で到着します。12ユーロ(1500円程度)弱ですが、中心地につくことと、夜間を除き15分おきに発車という本数の多さも魅力です。
荷物置き場はあるにはありますが、混み合い揺れる車内では大きな荷物をしっかり押さえておくのにちょっと大変かもしれません。
タクシー
2016年3月から、シャルルドゴール空港ーパリ市内間の定額制がスタートしました。右岸であれば50ユーロ(6000円程度)、左岸なら55ユーロです。
5人目は追加料金がかかりますが、利用する人数によっては、他の交通手段とあまり変わらない費用で目的地までダイレクトに到着できます。
パリと近郊の交通
パリ市内に到着。早速観光に出発しましょう!市内の主な交通手段は6つです。このほかヴェリブという自転車もありますが、一方通行の道が多いので、少しパリに慣れてからのチャレンジをおすすめします。
メトロ
パリジャンがメインに使うのが、14の線からなるメトロ。路線図に色分けされたメトロはわかりやすく、どちら方面に向かうのか行き先さえ確認しておけばさほど難しくありません。
気をつけたいのは、13番線など最終の行き先が分かれる場合。これもホームにどちら行きかが表示されますので確認してから乗り込みましょう。車内でもアナウンスが流れます。
余談ですが、私が乗っていた13番線で、「えーこの電車の行き先はー…いや、知らないし俺…」というアナウンスが流れたことがあります。車内は大爆笑でした。
メトロ駅構内はまだまだバリアフリー化が進んでおらず、階段だけ、またエスカレーターやエレベーターがあっても故障しているということは日常茶飯事です。
荷物がたくさんある場合や体の不自由な人、赤ちゃん連れの場合などにはちょっと使いづらいかもしれません。ですがこんな時、階段でベビーカーを持ってくれたりということが自然に当たり前にできるフランス人を、私は素敵だと思います。
バス
階段の上がり下がりもなく臭い地下のにおいもないのがバスです。バスは数が多く一見複雑ですが、今はスマートフォンの地図アプリなどを利用することで簡単に乗れます。
周りの景色を眺めながら移動できるので、私は個人的におすすめです。スリなどの犯罪も、メトロよりは比較的少なめですが、夜など心配な場合は運転手さんのすぐ近くの席にいるようにするといいでしょう。
RER
パリ市内はもちろん、ヴェルサイユやディズニーランドなどの郊外へ行く時に便利なのがRER。日本語では首都圏高速鉄道と訳されます。
基本的にメトロと同様に使用できるのですが、RERの場合は出口の改札でも切符が必要となるので、出口まで切符を保管しておかなければなりません。
切符自体も、郊外へ行く場合は目的地までの切符を購入する必要があります。乗り越し清算はできません。
タクシー
市内での移動はメトロやバスが便利ですが、夜間や荷物が多い時、疲れていたり具合が悪い時などはやっぱりタクシーが便利です。
タクシー乗り場以外でも、緑色のランプが車の屋根に光っている車は空車ですから、手を上げて止めることも可能です。
日本のように自動でドアが開いたりはしませんので、自分で開閉してください。
トラム
中心地を通過するのが基本形のメトロに対して、パリ市内の端から郊外方面でここ数年発達しているのがトラムです。
2017年現在8本が運行していて、随分と便利になっています。
歩く
パリは小さな街ですから、メトロに乗るために地下をぐるぐるしているよりは歩いた方が早かった、ということもしばしば。目安ですが、メトロの駅にして2つ程度なら十分に歩ける距離でしょう。
ストライキにご用心!
フランスの交通で気をつけたいのはストライキ。メトロやバスを司るRATPやいくつかのRERとTGVなどの鉄道全般を運行するSNCFは、頻繁にストライキを起こします。
無人の自動運転の1番線や14番線以外のメトロは間引き運転で混乱しますし、バスも同様です。RERなどの駅によっては駅自体閉鎖されてしまうことも。
当然タクシーやヴェリブも争奪戦です。仕方なく歩いて移動する人が街にはあふれています。
チケットも色々ある
パリと近郊の交通は1から5ゾーンに分かれています。
メトロやバス、RERを利用するにはチケットが必要ですが、これにもいくつか種類があります。1回券ticketT+はメトロやパリ市内のRERを利用する場合、最初の利用から2時間までとなります。バス、またはトラムであれば1時間半の間使えます。
旅行に便利なのは、利用ゾーンが選べる1日券Mobilis (モビリス)や、3ゾーンまでか5ゾーンまでかが選べて利用日数も1・2・3・5日から選べるParis Visite(パリヴィジット)などでしょう。
有効のゾーン内なら乗り放題なので、利用時間を気にすることもありません。
郊外へ行くだけの利用なのか、何日いてどれくらい乗る予定なのか、初めての街では判断がつきにくいかもしれませんが、ある程度の予定が決まっていればお得に便利に使えるでしょう。
それではみなさん、Bon voyqge!
ライター名 pompon
・渡航した年 2005年
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリに音楽留学したのち、フリーランスとして活動、そして結婚。フランス人の夫と娘、そして猫と一緒にフランス西部の都市に暮らしています。在仏12年になりました。フランスのバカンスシステムを支持する一方で日本の温泉も捨てられないという、日仏いずれをも愛する30代です。