フランス人の友人からホームパーティーに誘われた時の、楽しいひと時の過ごし方

Bonjour!,c’est pompon!

親しい人と食事をしよう!と思ったとき、私たち日本人はレストランに行くことが多いですが、フランス人は自宅に招いて食事を振舞うことが大好き。今回はfête(フェット)と呼ばれるフランスのホームパーティーについてご紹介していきましょう。

家に招くのは親愛の証

フランス人と親しくなってくると、「うちにご飯食べにおいでよ!」と言われることが増えてきます。フランス人はインテリアやテーブルコーディネートで、自分らしいfêteを開くのが大好きなのです。女性も男性も料理が得意な人が多く、自慢の料理を食べてもらいたいと思う人も多いです。

外食が少々お高くつくフランスですから、学生さんや若い人は特に家飲み的なfêteをよくしています。自分たちで飲み物やおつまみを持ってきて飲んだ方が、時間も気にせず圧倒的に安く楽しめますからね。

また、フランスはカップル社会で、パートナーの友人ともお付き合いがあります。ですからカップルのうちどちらかの友人たちを自宅に招いても、パートナーに遠慮することもなく、お互いに抵抗がないのです。むしろパートナーの友人は自分の友人に近い感覚があります。なので招待されるときは「もちろん彼も一緒に」とカップル単位でお招きされるのが普通です。

もちろんレストランで食事をすることも大好きですから、レストランに誘われたからといって相手との距離を感じる必要はありませんよ。

フランス人の友人からホームパーティーに誘われた時の、楽しいひと時の過ごし方

いつ開かれるの?

社会人の場合、多いのは金曜や土曜の夜でしょう。また小さな子供がいる場合週末ランチフェットの場合もありますが、夜遅くであっても子連れで参加する人も。そのほかフランス人は子供をベビーシッターに預けて夫婦で出かけることにあまり抵抗がないので、夫婦だけで友人たちと大人のひと時を楽しむカップルも多いのです。

だいたい夜20時頃から始まることが多いでしょう。あまり時間ぴったりには集まらないので、開始時間はあってないようなものですが…。

学生さんが曜日関係なく頻繁にfêteを行なっているのは、日本とあまり変わらないでようですよ。

ホームパーティに誘われたら

初めてfêteに誘われた!フランス人のお宅訪問、ちょっとドキドキですが、しっかり楽しむためのポイントを押さえておきましょう。

手土産はなにを持って行く?

まず、手土産。これは「何か一品、食べ物か飲み物を持ってくる」となっている持ち寄りfêteなら簡単です。おつまみになるものやサラダ、ワインやビールなど何か準備しやすいものを持っていくといいでしょう。

「手ぶらで来てね」と言われているお招きでも、本当に手ぶらで行くのは気がひけるもの。ただ他の招待客が手ぶらできていることも考えられるので、あまり派手でない手土産を持っていきましょう。オススメはチョコレート。フランス人は老若男女チョコレートが大好きですから、みんなに喜ばれるでしょう。ホストに女性がいるなら、お花もいいですね。そして迷ったらワイン。鉄板です。

定時には着かないように

そして時間より早く着かないこと。準備が間に合っていなかったりすることもあるので、ホストを焦らせないためにも10分ほど遅れて到着することがマナーです。

中には数時間単位で遅れてくる人もいますが…さすがにフランス人にとってもイライラの元になりやすいので、遅刻はほどほどにしましょう。

喋って喋って喋る

フランス語に慣れない外国人にはちょっとハードルが高いですが、ついつい聞き役に回ったり気づけばポツンとなりやすいのが日本人。喋らないと「意見がない人」「面白くない人」と思われてしまい、ちょっとさみしいfêteになってしまいます。フランス語は下手でも構いません。彼らは文法が正しいフランス語よりも、あなたの話や意見を聞きたがっています。どんどんコミュニケーションをとりましょうね。気軽なホームパーティーなのですから。

フランス人の友人からホームパーティーに誘われた時の、楽しいひと時の過ごし方

長ーいアペリティフを楽しもう

fêteはまずアペリティフ、つまり食前酒タイムから始まります。カナッペやナッツなどのちょっとしたおつまみと共に、シャンパンやキール、パスティスなどのお酒を飲んでのおしゃべりタイムです。略してアペロとも呼ばれるこの時間がみんな大好きで、気づけばアペリティフだけで2時間経っていた!なんていうこともしょっちゅうです。

私は渡仏して間もない頃、この大して食べるでもなくひたすらに喋る時間に間が持たず、ついつい飲み過ぎてしまって食事前にぐったりしていた苦い記憶があります…。

フランス人の友人からホームパーティーに誘われた時の、楽しいひと時の過ごし方

持ち寄りパーティー、BBQやピクニックも人気

手土産の項で触れましたが、一人が何か一品持って行く持ち寄りパーティーはホスト側にあまり負担をかけないので、学生や忙しいホストさんを中心に人気です。招かれる側も手土産を花にしようかチョコにしようかと迷わずにすみます。

ただ何を持って行くかは事前に打ち合わせをしておくほうが無難です。私はみんながサラダを持って来てしまって、サラダづくしになったfêteの経験がありますから。料理が苦手であれば飲み物係に名乗りをあげればオーケーです。

また春から夏に人気なのはBBQとピクニック。庭があるお宅や、BBQのできる公園などでワイワイする姿をよく見かけます。持ち寄りの場合が多いので、焼きおにぎりを持って行くと喜ばれますよ。持ち寄りピクニックも、青空の下で食べると最高です。日本のお花見に似た感覚があるかもしれませんね。

フランス人の友人からホームパーティーに誘われた時の、楽しいひと時の過ごし方

fêteは友達との距離をぐっと近くする

一緒に食事をすると親しさは増しますが、くだけた雰囲気でのホームパーティーならなおのこと。友達がいるかいないかで海外生活の楽しさは随分変わってきます。一般的に日本人は恥ずかしがり屋なイメージを与えやすいので、fêteに誘われたらどんどん積極的に参加しましょう!新たな出会いも生まれて友達の輪がどんどん広がって行くことでしょう。

それではみなさん、Passez un bon moment!

ライター名 pompon

・渡航した年 2005年
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリに音楽留学したのち、フリーランスとして活動、そして結婚。フランス人の夫と娘、そして猫と一緒にフランス西部の都市に暮らしています。在仏12年になりました。フランスのバカンスシステムを支持する一方で日本の温泉も捨てられないという、日仏いずれをも愛する30代です。