フランス人男性と国際結婚!お気楽&能天気な私のフランス移住生活

Bonjour a tous! Je m’appelle Kumako.

日本語がまったく話せないフランス人の旦那と、フランス語がまったく話せない&理解出来ない日本人女子が結婚して、旦那が住んでいるフランスへ移住してしまいました。現在は在仏20年、小学生から高校生までの4人の子ども達を育てながら、フランスの田舎で暮らし、子どもの小学校のPTA活動に勢力を燃やしています

当時のフランスは、親日家のシラク大統領の時代で、現在のようにテロリストによる攻撃など物騒な事件はありませんでした。フランスの首都パリでもスリや引ったくりさえ気を付けていれば、呑気に優雅な観光旅行が問題なく楽しめた時代でした。

フランス移住と聞いて、フランスへの移住計画がある人や考えている人は、どの様な書類や手続きが必要なのかを知るために、私の文章を除いてくれたかもしれません。20年前と現在では大統領も数回代わり、法改正も行われ、外国人である日本人に対する扱い方が大きく変化しています。

滞在許可証の取得に関しても、私は既に正規の10年カードと呼ばれる、自分で商売を起こすこともできる滞在許可証を持っているので、数か月ごとの滞在許可や1年ごとの滞在許可証の取得は、一切把握しておりません。

ただ一つ言えるのは、移住のための情報収集は正確に、自分の状況によって様々に変化するのがフランスの特徴です。

数年前にフランス移住した日本人と、現在のあなたが移住するために必要になるものは違っていることが多々あります。書類や費用に関しては、在仏日本大使館に問い合わせるのが賢明です。数年の差でフランス人と国際結婚した私達ですら、移住に必要な滞在許可証の取得御方法が異なっているので、自分にとっての正確な情報収集をしてください。

フランスは書類大国と言われるほどに、ムダに書類が多いのが特徴ですが、頑張ってすべての書類を集めてください。中には、日本の役所からの正式な書類をフランス語に翻訳しなくてはならない場合もあります。それはフランスの地に足を踏み入れてから、パリの日本大使館にて法廷翻訳をすれば良いので、間違っても日本の語学学校で翻訳してもらわないように気を付けてくださいね。フランスでは、そのような物は一切使えないので、ムダ金を捨てることになってしまいます。

ということで、書類関係のお話は「移住」に関することと言えども、省かせて頂きます。今回は、手続きなどを通りこした後のフランス移住生活とは、どのようなものなのかをご紹介いたします。

フランスに移住するきっかけは、フランス人の彼氏

元はと言えば、日本に一人旅にやってきたフランス人男(現在の旦那)が、待ち合わせをしていた日本人女性にすっぽかされて、空港内でさまよっていたのを助けてあげたのが、フランス移住のきっかけです。フランスへ旅行に来た日本女子と仲良くなって、「今度は日本に来てね」という愛想の良い社交辞令を信じて、日本へやって来ちゃったんですね。

日本人と違って、外国人には社交辞令が通用しないことを知らなかったのでしょうが、連絡先は交換していたので彼女のお宅に電話をして連絡を取ると「本当に来るとは思わなかった。困るので、なんとかして欲しい」という薄情なリクエストに私が応えたのでした。当時は自営業だった私が宿泊先の手配やら、観光に同伴してあげて、その後に遠距離恋愛ならぬ国際恋愛をしていたことが、フランス人との結婚&移住のきっかけになりました。

1年に1~2度、日本とフランスを行ったり来たりするのは、格安航空券を買い、宿泊はお互いの家としても、ぶっちゃけた話お金がかかってしまうんです。彼は、当時は1人暮らしをしていたのでホテル代は浮いて、飲食費も安く済んだのですが、それでも海外旅行となると行きたい所は多いし、買い物したいし、とにかくお金がかかってしまいました。

航空運賃が高いし国際電話代も半端ない時代でした。当時はネットなんてなくて、連絡手段は手紙か電話だったんです。互いに、親も親戚もみんな公認だったので、双方の親戚が「じゃあ一緒に住んじゃえば」と言い出しました。そこで仕事の都合が付きやすい私の方が、フランスへ引っ越そうということに決まって、フランスへ来て暮らし始めて、その後に結婚しました。

しかしフランス人に「フランスへおいでよ」と言われて、国際結婚出来る!なんて浮かれてなにも保証がないのに移住なんてダメですよ!
私の場合は、フランスに移住するのは「結婚」のためであって、仕事でも留学でもなく、フランスに来る前に双方の家族や親戚と共にフィアンサイユと呼ばれる「結納式」を日本でしてから、フランスに来ました。フランス人の中には、フランスに呼んだからといって、結婚するわけでもなく同棲だけの人も多くいるので、十分に注意してくださいね。

フランス人男は、日本男子のように専業主婦という考えがないので、フランスへ来てから職探しをさせられる日本女子がたくさんいます。フランス人男にとって、家賃や食費、光熱費は2人で折半で支払うべきものという考えが普通なので、慣れない国に来て、慣れない環境で職探しをしなくてはならないほど悲惨なことはありません。当面、仕事が探せないとか言葉が不自由な人は、現金ドッサリ持って移住するしかありません。多額の現金があれば、銀行口座は開けますのでその点はご安心ください。

フランス人男性と国際結婚!お気楽&能天気な私のフランス移住生活

初めてのフランス移住は観光気分

フランスに移住といっても、単純に日本からお引っ越しして来たと言う感じで、特に「移住」という感覚はありませんでした。日本からフランスへのお引っ越し当日だって、普通に日系の航空会社の飛行機で来て、チケットも往復の方が安いから往復チケットを買って来ているので、私の場合は旅行中と違って慌ただしく帰る予定がないぐらいの軽いものでした。在仏20年の今でも「移住」の感覚はなく、ただフランスで生活しているだけという感覚です。

フランスへ引っ越してきてからは、本格的に住むことになったので、彼の家が自分の家というように変化しました。彼の借りている家の大家さんにも会って、一緒に住むことになりましたと報告をしてから、家賃の領収書に自分の名前も入れてもらいました。フランスに引っ越して来ると、何かと書類で住居証明屋、光熱費の支払い証明などが必要になるので、これは非常に大事なことです。

私の場合は、当時は結婚しにフランスへ来たのであって、働くために来たわけではないので職探しは一切しませんでした。そのため毎朝、彼が仕事へ出かけてから夕方に帰ってくるまでは私一人の自由時間で、同棲開始時のムダな張り切りようで家事や炊事、庭の手入れなど頑張っちゃっていました。旅行に来ている時よりも、住み始めた時の方がすべてのことに対して時間があったように思います。

移住後の1~2年は、年間を通して知る気候や行事などがたくさんあって、観光旅行の延長線上の様な気分でなんでも楽しく感じました。人それぞれ持って生まれた性格もあるのでしょうが、私の場合は旦那の家族が異常に大人数だったこともあり、友だちが誰一人いなくてもなんの問題もないどころか、毎週末に大人数で集まって食事したり遊んだりしていました。それが日本では経験できない面白さもあり、本当に楽しくて仕方がありませんでした。

3年ぐらい住んでから、自分の置かれた環境に慣れてくる頃がいちばん不平や不満が出てくる頃だと思います。さすがに3年も経つと、今までなんでも楽しかったことが一転して、同じことの繰り返しになるので新鮮味もなくなり、つまらなく感じるようになってしまいます。特に私の場合には、仕事もしていなかったので人間関係に動きがあるわけでもなく、親戚は多くても友だちがいないなど、今考えれば大した事ない原因で、常にイライラしていた気がします。でも、これを乗り越えれば問題なくなります。

フランス移住に必要なことは語学力

フランスへ移住するならば、まず第一に語学力が必要です。フランスでは、観光地やホテルのフロントであれば英語が通じる所もありますが、なんと言ってもいちばんはフランス語です。これひとつですべてのフランス人の態度が変化します。フランスでは、英語圏の国では必ず聞かれる「英語話せる?」のようなことは一切聞かれません。この国にいるならば、フランス語が話せて理解出来るのが当然と本気で思っているフランス人が多くいます。移民も多く、年配者に至っては英語すら理解できない人も多くいます。

私は、パリよりも離れた田舎に住んでいるので、当時は旦那と旦那の兄弟姉妹や少数の親族以外はフランス語以外の言葉は一切理解出来ず、話をするのにも全て旦那を通して話さなくてはなりませんでした。こうなると、始めのうちは良いけれど、次第に面倒くさくなってしまい、会話するのすらウンザリしてきます。時間は腐るほどあったのに、フランス語の勉強をしなかったので、ご近所さんと顔を合わせて話す時の逃げ腰になっていた時期があります。

どんなに流暢な英語が話せても、パリのど真ん中に住もうとも、フランスではフランス語が絶対条件です。フランスに移住予定や夢があるならば、ある程度のフランス語が移住前までに話せるようにしておいたほうが賢明です。フランス人は、相手の見た目が外国人でもバス停やマルシェなどで普通に話しかけてくることが多くあるんです。「今日は良い天気だね」とか「美味しそうね、それ。どこで買えるの?」とか、気さくに声をかけられることが多く、電車やバスなどでも普通に話しかけられるので、日常会話ができるレベルぐらいは話せた方がお得です。

私は、フランスへ移住してから数年して、落ち着いた頃に外国人専用の語学学校へ通い始めました。本当に学校で、朝は8時半から夕方5時頃まで昼休憩が2時間ぐらいあって、ひたすら毎日勉強しました。読むのも書くのも話すのも、なんでもフランス語でした。厳しい先生の方が、勉強は大変だけど身に付くと実感しました。移住後に語学学校へ行きたいと思う人には、大学の特別授業や、住んでいる地域の外国人専用の語学教室やサークルなど探すと色々あるので、地元の市役所や、観光案内所、カルチャーセンターで情報収集をすると良いでしょう。

居住者向けの外国人専用語学教室では、無料で教えてくれる所もあり、運が良いと同じ日本人の友だちができたり、同じく外国人の友だちができることもあります。私の通った地元民向けの語学教室では、フランス語のレベルに合せてクラス分けされているところと、初心者から上級者まで全部同じクラスの所がありました。少人数制でフランス人の先生がいる所の方が、正しいフランス語が身に付きます。

フランス語がある程度話せれば、必ず親日家や日本に興味を持っているフランス人とお友だちになれます。まったくフランス語が話せないとか、会話力に自信のない人は在住日本人とつるんで嫌々ながら、表面上のお付き合いをしている人もいます。ムダなストレスをせっかくのフランス移住で溜めるのは、もったいなことです。発音が悪くても気にせず会話する力を身に付けてから、フランスへ移住しましょう。

フランス人男性と国際結婚!お気楽&能天気な私のフランス移住生活

フランス移住生活は日本の生活よりも遥かに不便

フランス移住生活は、日本の生活と比べると遥かに不便なことが多くあります。コンビニエンスストアや24時間営業のお店などは一切ありません。どこでもある自動販売機がフランスでは商品付きの金庫と同等の扱いのため、駅などにしか設置されていないのも特徴です。

日本のようにあちこち路上に置かれていることがなく、飲料水の種類も少ないので驚くと思います。我が子を連れて日本へ行ったときに、自動販売機の数や種類に驚いていました。

日本であれば、どこにでもあるカラオケやゲームセンターなどもありませんし、ゲームセンターは日本と違って子どもの遊び場ではなく、近寄りがたい雰囲気すら漂わせています。

日曜日には、法律で観光地以外のお店が閉まってしまうために、買い物など出掛ける場所がほとんどありません。フランス人は家族や友人と互いの家を行き来して食事会をしたりして、ゆっくり過ごします。休日は遊びに出かけたいタイプの人には、観光地以外は出かける場所がなくてストレスが溜まるかもしれません。

フランス人は、家族で過ごすことの多い人種です。遊ぶ所もなく、遊んでくれる人もいない日本からの駐在のご夫婦やご家族は、常にストレスを溜めていて、フランスへ来たばかりの頃は「フランスは住みやすいから、移住したい」と、どの人も必ず言うのですが不便が重なって来ると、2年もすれば「早く日本に帰りたい」が口癖になっています。実際のところ、3~5年の任期を終了するころには逃げるように帰って行く人ばかりです。パリなどの都会の人はわかりませんが、地方都市や田舎では、不便なフランス生活に飽きてしまう人が多いのも事実です。

フランス移住をするならば、パリにでも住まない限りは車が必要になるので、運転免許は必須です。私は運転免許を持っていないので、助手席専門ですが、地方都市や田舎に住むと車がなくては買い物にも行けないような不便な生活をしなくてはなりません。私の知人の日本人女性は、やはり車の免許を持っておらず、旦那さんがいない時には片道1時間かけて自転車で買い物へ行くという生活をしています。子どもがいると、幼稚園や学校では親の送迎が義務なので、場所によっては車がなくては不可能な地域もあります。

フランス人男性と国際結婚!お気楽&能天気な私のフランス移住生活

フランス移住の日本人には派閥がある

フランスへ移住して来た日本人男女のために、どこの地域にも日本人会というものがあります。地域によっては任意といっても無言で強制参加のところもあります。私の所でも日本人会があり移住当初は、もちろん入っていました。その後に退会してしまいましたが、今でも親日家のフランス人と、駐在家庭の日本人や留学生、地元のフランス人とのパートナーや、現地妻が入会して、毎月ハイキングや食事会などのイベントを催しています。

移住する地域にもよるというよりは、日本人の性質にもよりますが、どこの地域でも派閥があります。日本人会の会長派と、会長嫌いな非会員派、もしくは日本人会副会長派など様々ですが、とある地方の日本人会は揉めて収集がつかずに、日本人会が真っ二つに割れたほどです。波風立てず穏やかにフランス移住生活を送りたければ、日本人会には気付かないふりをして入会しないか、長いものに巻かれる精神で入会するかしかありません。

フランス移住で、わからないことがあれば色々と力になってくれることの多い日本人会の年長者たちですが、長年のフランス暮らしで日本人離れした方々が多いので、それなりの覚悟を持って入会することをおすすめします。自分は入会しなくても特に困ることがない!と断言できる人は、色々と面倒くさいことが多いのが事実なので、日本人会があることに気付かなかったふりを徹底しましょう。

子どものいる人などは、パリの日本人会は教科書の配布などを行ってくれる(有料)など、有益な情報も多いので参加しておいたほうが良いかも知れません。子どもの教科書は欲しいけれど日本人会には入らなくて良いという人は、パリの日本大使館に連絡して、情報収集する手段もあります。

Au revoir et j’espere a bientot.

ライター名 Kumako

・渡航した年 1997年〜現在
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリにある奇跡のメダイ教会と、TGVではなくTERと呼ばれる、ローカル電車の旅と読書が大好きな中年女子です。ママ友付き合いがんばってます!