チェコ人の国民性。家族を大事にするけど離婚も多い!

Ahoj!Maminkaです。

チェコに住んでみると、この国の人々の色んな性格が見えてきます。私が感じていることを書いてみます。

家庭重視

仕事は時間内に終わらせ、残業も殆どせず家に帰る人が多いです。「家に帰ろう。」と言って職場を離れる人が多いですが、私にはとても素敵に聞こえました。接待の習慣も、仕事の後に一杯の習慣もない国なので、本当に家に帰っている人が多いです。家では、子供の世話や家での用事、庭仕事など、プライベートな用事が沢山待っています。

仕事が始まる時間が日本より早く、終わるのも早いので、家で用事をする時間があるのです。一日が仕事で終わるのではなく、家のプライベートな用事も出来てしまうのです。

それもあってか、家族で一緒に行動する人が多いです。お買い物も一緒、庭仕事も一緒、遊びに行ったり、旅行に行くのも家族です。家族がくっついている感じがします。

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女性は強い

チェコで最初に感じたのが、女性は強いという事でした。殆どの家庭が共働きなので、役所の窓口に行っても、学校の事務室に行っても、店に行っても女性ばかりが目につきます。男性は何処で働いているのかと疑問に思うくらい、働いているのは女性ばかりです。男性を見るのは、工事現場や工場で機械を整備している人、電機やガスの設置をしている人など、本当に力仕事の現場が多いです。

そして、女性たちは本当に物をハッキリ言いますし、厳しい態度を取ります。「これはここでは出来ません」「分かりません」など、冷たく突き放すような物言いです。それで、最初の頃の私は何度もへこみました。でも、「分からないから教えて欲しい」と諦めずに話を続けると、テキパキと教えてくれるのです。チェコの女性たちは、物言いがハッキリしているだけで、別に冷たい訳では無いのです。

その逆で、大抵の男性は優しいです。全ての家庭がカカア天下なのではないかと思えるくらいです。やんわりした雰囲気の人も多いですし、明るくジョーダンばかり言っている感じです。女性が強く厳しく生きているように見える分、男性が、子供っぽく見えます。「旦那が我が家の長男だ。」と言っていたチェコ人女性がいましたが、本当にそんな気がします。

日曜大工のプロ

何でも手作りしてしまうのが、この国の人たちです。部屋の内装や壁塗りは勿論のこと、タイル張りも床張りも、自分たちでやってしまいます。家一軒丸ごと、コツコツと年月をかけて作り上げる人もいます。まだ外から見たらブロック塀のお家も、内装は先に作り上げてしまって、家の中に住んでいる人たちもいます。

なので、のこぎりなどの普通の道具だけでなく、タイルを切る大きな電気のこぎりやドリルなど、本格的な大工道具を持っている男性も多く、そういう人は道具を仕舞っておく倉庫も持っています。日曜大工も、プロ並みです。

業者に頼んで数日で出来るだけ早く仕上げてしまう日本と違い、チェコでは、時間をかけて毎日コツコツと自分で仕上げていくというのが楽しみになっているようです。お金を掛けずに、手間と時間をかけ、丁寧に仕上げたものを満足げに見せてくれる人もいます。

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延々と飲みながらお喋り

チェコ人は、お喋りが好きです。ビールを飲みながら、特におつまみが無くても、延々とお喋りを続けています。私の村では、暖かくなってくるといろんなイベントが開かれます。

先週末は魔女焼きのお祭りがあったのですが、そこで売られていたのは焼き魚とソーセージ、ビールなどのアルコール類、子供向けのジュースや飴くらいでしたが、それで夕方6時前から夜10時くらいまで、魔女を焼いているヤグラの炎を見ながら、ただ飲んで喋っていました

こうして、村の人々と顔を合わせる機会も多く、子供たちも、大人の周りでただ走り回って遊んでいるだけですが、満足していて、とても人間らしい楽しみ方だなと思えます。

結婚式にしても、昼間に始まった披露宴に終了時間は存在せず、延々と続きます。飲んで喋って踊ります。ただそれだけですが、夜まで続くのです。みんながボチボチ帰っていけば、終わりです。

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チェコ人は、日本をどう思っているのか

「どうしてチェコに来たの?日本の方が、良い仕事もあるだろうし、住みよいのではないの?」とよく言われます。確かに、日本の方が給料も高いし、沢山の物やサービスがあり、贅沢な暮らしをしていると思います。チェコ人も、少なからずそう思っているようです。

チェコで見かける日本

車ならトヨタ、ホンダは多いですし、電化製品ならソニーゲームにいたっては殆どが日本の物ではないでしょうか。

寿司店も大きな街には数店あります。ベトナム人や中国人が開いているナンチャッテ寿司店もありますが、本格的な日本人の寿司店は、高級でも良さの分かるチェコ人に人気です。私の印象では、全体的に日本のものは高品質で高価という感じです。

毎年、アニメフェスタというアニメの祭典が開かれています。そこには、多くのアニメファンが集まります。10年前には小さな映画館で開かれていた祭典が、今では大きな展示場を使って開かれています。お客が増え、祭典の内容も充実し、大きくなっているのが分かります。

テレビでも、日本のジブリアニメや、ミツバチマーヤなど、ちょっと古アニメばかりですが、よく見かけます。「となりの山田君」が流れた時には、驚きました。チェコ人に全ての笑いが通じたかは疑問ですが、私は喜んで見てしまいました。

日本人への対応

日本人で良かったと思ったのが、ビザの更新の際です。チェコには、多くのベトナム人とモンゴル人が住んでおり、ビザの更新のため毎日大変混んでいます。最初の頃は、この多くの人たちに交じって長時間待ち、やっと窓口に辿り着いていました。が、数年たった頃に、日本人は別の建物に行くようにと指示され、全く別の住所にある建物に行きました。するとそこはガラガラで、アメリカやカナダ人、ヨーロッパ系の人たちだけの専用窓口でした。日本人も、そこで受け付けてくれていたのです。

今までの苦労は何だったのだろうと思うほどスムーズに手続きも進み、有難かったです。混雑を避けるためにも、こうして国別に分けてくれているようですが、優遇されているような気分もします。チェコに住んでいる日本人が少ないお蔭で助かりました。

車の運転免許証は、日本の運転免許証を持っていれば、それをE.U.の物に切り替えることができます。チェコでわざわざ教習所に通わなくて済むので助かります。

何処の国でも、外国人を嫌う人もいれば、興味を持って話しかけてくる人もいると思います。チェコが特にどうとは言えませんが、私は、日本人としてここに住んでいて、悪い気は全くしません。

目が細くて小さい

チェコ人が日本人の顔を真似しようとすると、目尻をキュッと斜め上に釣り上げて見せます。その細い釣り目は中国人では。。。?と私は思うのですが、彼らにしたら、日本人も中国人も同じなのかもしれません。

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日本との違いで戸惑ったこと

これも含めて、チェコのお国柄だと思います。最初は戸惑いますが、慣れればこれも良いなと思えます。

誰でも集まる

チェコでは、親戚の家によくお邪魔します。親戚の誕生日会、イースターやクリスマスのお祝いでの親戚巡りなど、何かと集まります。私は、まだ旦那と結婚も決めていない頃から、親戚の集まりに連れられて行きました。こんなに親戚に挨拶して、後から面倒なことにならないのかなと、毎回気が進みませんでした。

旦那の遊び仲間の集まりにも、私が参加するのが普通でした。それぞれ自分の相手を連れてくるのが彼の仲間では当然なのでした。私は注目を浴びるし、どうふる舞えば良いのか分からなかった頃は、正直苦痛でした。でも、チェコでは、難しいことは考えず、出来るだけ沢山の人で集まってワイワイ楽しくするのが普通なのです。

子供中心でなくて、親が中心

長男は生まれた時から、よく泣く子でした。寝るのが嫌いでした。ちょっと寝たら直ぐに起きてしまって、泣き出しました。私は料理中であろうと、洗濯中であろうと、旦那と食事中であろうと、長男が泣き出すと直ぐに駆けつけてあやしました。

そんな赤ちゃん優先の私に対して、「ちょっとくらい泣かし続けておいても良いのよ。先に、きちんと食べなさい。」「用事をすませなさい。」と言われました。泣いている赤ちゃんを放っておいてはダメだという私の考えは、否定されました。用事があるならそれを先に済ませて、その間赤ちゃんは泣かせておけば良いのです。

赤ちゃんをお婆ちゃんに預けて、夫婦2人でお出掛けもします。小さな子供が一緒だと行けないような場所、例えば映画や食事など、赤ちゃんは預けてしまいます。私は、こんな小さな赤ちゃんがいるのだから、映画も食事も我慢するのが当然だと思っていましたが、ここではそうではありません。夫婦の時間も大切なのです。

しつけ方法

しつけも厳しいです。優しい物言いではなくて、きつく叱り付けます。「子供に何度も繰り返して注意すれば、その内分かってくれるはずだ。」というような生温い考えの人は殆どいないようです。

長男は小さい時、服を着るのが嫌で、ふざけて逃げ回りました。私はそれを、気が済むまで走り回らせていました。それが悪いとも思いませんでした。それだけではありませんが、私はよく子供を好きにさせていたのです。すると、それを見ていた親戚は、「子供を甘やかしている。」と言ました。

当時の私には、厳しくする方法が分かりませんでした。この子供の我が侭に付き合うのが私の役目だとも思っていました。でも、チェコでは違います、子供の我が侭は、単なる我が侭で、止めさせなくてはいけないのです。

実際に、そういう躾の成果なのか、お店での買い物にしても、バスや電車の中でも、駄々をこねている子供を見かけません。

親に押さえつけられていると言ってしまえば、かわいそうに感じるかもしれませんが、本来親子関係というのは、こうあるべきなのかもしれないなと感じ始めています。躾の過程は大変ですが、子供がそれを理解するようになれば、とても楽になりますし、上下関係がはっきりしていて家の中での風紀が乱れません。チェコ風の鬼ママで良いのかもしれません。

でも、スキンシップは忘れません。子供を抱きしめたり、キスをしたり、膝に乗せてテレビを見たりします。子供へ愛情を伝える機会もあって、バランスが取れているのかもしれません。

離婚が多い

約半数の夫婦が離婚します。一生を添い遂げる夫婦は少ないです。家庭重視ですが、恋も多く、新しい家庭を見つけたくなるようです。女性が仕事を持っていて強いというのも理由かもしれません。離婚や再婚に、抵抗は感じないようです。

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まとめ

チェコは、家庭の絆が強い国だと思います。ママが強くて、パパも家によく居て、子供も一緒に庭仕事したり買い物に行ったりもします。親は厳しいですが、上手くバランスが取れているのかなとも思います。でも、恋多き国で、離婚も多いです。

それでは、Hezky den!

ライター名 マミンカ

渡航した年 2006年
お住いの国 チェコ共和国
公用語 チェコ語
プロフィール 11年前、ステンドグラスに魅せられて、チェコの工房で働きたい一心で渡航し、教会ステンドグラスの修復などを学びました。今は5歳と3歳の男の子の母親です。みなさんに役立つチェコ情報を届けたいと思っています。