Bonjour!,c’est pompon!
日に日に大きくなってくるおなか。赤ちゃんに会える日が待ち遠しいですね。ところで準備はどうでしょう。できていますか?
フランスで出産し子育てをしていく場合、日本とは少し違うこともあります。もちろんフランスでも日本のままの育児をすることもできますが、今回はフランス流の子育てに必要な準備をご紹介していきたいと思います。
妊娠したら、まず子供部屋を作る
妊娠した!するとまず考え始めるのは、子供部屋のこと。フランスでは赤ちゃんを迎える前からその子専用の部屋を用意します。
なぜなら、フランスでは赤ちゃんも一人で眠るものだから。これは日本人にとってはちょっと驚きかもしれませんが、退院したその日から赤ちゃんは子供部屋のベビーベッドで、ママはパパと一緒に両親の寝室で眠ります。
もちろんこれが一般的ではありますが、新生児の間は両親の寝室にベビーベッドを置いたりすることもあります。これはよく眠る赤ちゃんかそうでないか、そして両親の考え方や体調にもよります。
正直に言うと、夜中に赤ちゃんが起きるたびに廊下を歩いて子供部屋に授乳に向かうのは、決して楽とは言えません…。
子供部屋はピンクや薄いブルー、グレーなどに壁を塗り、ベビーベッドやタンス、棚などを置いて可愛らしくデコレーション。早く赤ちゃんに会いたくなりますね!
これだけは用意したいグッズ
育児グッズには、色々用意したけど結局いらなかったというものもたくさんあります。ではフランスでこれだけは用意しておきたいものとは一体なんでしょうか?
腰痛知らず!オムツ替え台
赤ちゃん専門店にいくと必ずあるのがこのオムツ替え台。床に寝かせる習慣のないフランスでは、この台の上でオムツを替えます。立ったままの姿勢で作業ができるので、ママの腰への負担が少なく楽にできます。
キャスターがついていて移動できるものや、棚の下にお世話グッズを収納できるものなどたくさん種類もあります。
ベビーカーはタイヤの大きいヨーロッパ仕様を
外出できるようになったらベビーカーに乗せてあげましょう。日本製のベビーカーは軽くてコンパクトでとっても優秀です。ただ、もしあなたが石畳の多いエリアに住んでいるのなら、ヨーロッパ製のタイヤが大きく頑丈なものをおすすめします。
なぜなら、華奢なタイヤでは石畳に入り込んでしまったり、ガタガタと振動が赤ちゃんに伝わってしまったり。日本製のベビーカーは、平らな道の多い日本での使用を想定しているので、自宅周辺の環境と合わせて考えてみるといいでしょう。
ベビーフォンで泣き声を逃さない
子供部屋の項目でお話したように、赤ちゃんは基本的に一人で寝ます。ですが夜中に目を覚ましたり、お昼寝から起きた時など、赤ちゃんの泣き声を逃さないために必要なのがベビーフォン。
マイクだけのもの、カメラもついているものなど色々あります。これでママが疲れてうとうとしていても安心です。
ドゥドゥと呼ばれるぬいぐるみなど
フランスの幼児は、みんなこのドゥドゥ(doudou)と呼ばれる自分のお気に入りのぬいぐるみを持っています。赤ちゃんが好む柔らかくくったりしたぬいぐるみが一般的ですが、子供の好みはそれぞれです。いくつか与えておくと、その中から赤ちゃんが気にいる一つがドゥドゥとして選ばれるでしょう。
我が家の子供の場合はなぜか私の枕カバーでしたが…。
布団ではなく、スリーパーで眠る
ベビーベッドで眠る赤ちゃん。フランスでは掛け布団を使いません。まだ寝返りの打てない赤ちゃんの場合、窒息してしまう危険性があるからです。
その代わり、ジゴトゥーズ(Gigoteuse)と呼ばれるスリーパーで眠ります。これは赤ちゃんをすっぽり入れてしまう綿入りの袋状のもの。
日本のスリーパーとの違いは、足まで完全に閉じていることです。日本のものは足元がオープンになっているのが主流ですが、足を冷やさない主義のフランスでは見かけません。
ジゴトゥーズに入れておけば暖かく、授乳中や抱っこしている間に赤ちゃんが寝てしまっても、ベッドに降ろした時に起きてしまうこともあまりありません。
成長に合わせてサイズが選べます。
新生児用の肌着、フランス風?日本風?
私は出産前に、日本風肌着とフランス風肌着の両方を用意しました。ですが結局日本風の合わせタイプ、つまり着物のように前を合わせて紐で止める、足元は開いたままのタイプはほとんど使いませんでした。
フランスでの新生児肌着はボディータイプ。Tシャツのようになっており、お尻の部分がボタンで開閉します。これはオムツを替えるのに大変便利!しかもホールド感があるのでオムツがずれたりしないのもママには嬉しい点です。デザインがスッキリしているので、上に服を着せやすいのもメリット。
これはママやパパ、そして赤ちゃんの好みもあると思います。一度両方試してみるのがおすすめです。
ソックスは必要?不必要?
フランス人は必ず赤ちゃんにソックスをはかせます。そしてまだ歩けない子に、柔らかな靴をはかせます。
対する日本では、体温調節のため寒い時以外はなるべく赤ちゃんは裸足でいさせましょう、という考え方が根強いでしょう。
これは文化的背景もあって全く考え方が違うので、はかせるかはかせないかはママとパパ次第です。我が家は日仏家庭ですが裸足派だったので、娘を見たフランス人からは「どうして靴とソックスをはかせないの⁉︎」と驚かれたことがあります。
リスト・ド・ネサンスを作る
出産が近づくと、「リスト・ド・ネサンス(liste de naissance)はある?」と聞かれるようになります。フランスでのお祝い事によく使われるのが、リスト・ド・〇〇。出産のほか結婚式にも使われます。
これはフランスの合理的な贈り物システム。まずお祝いされる側が欲しいものをリストアップします。贈りたい側はそのリストを見て、自分の予算に合ったものから贈りたいものを決めます。
もらうなら必要なものが欲しい、どうせあげるなら喜ばれたい。もらう側も贈る側も満足なシステムなのです。特に今はこれらのすべてがネット上でできるので便利になりました。また独身者だと何をあげていいのか悩むことも多いので、リストがあると助かるようですね。
さあリストができたらいよいよ出産。赤ちゃんに会えるのはもうすぐですね!
それではみなさん、a bientôt!
ライター名 pompon
・渡航した年 2005年
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリに音楽留学したのち、フリーランスとして活動、そして結婚。フランス人の夫と娘、そして猫と一緒にフランス西部の都市に暮らしています。在仏12年になりました。フランスのバカンスシステムを支持する一方で日本の温泉も捨てられないという、日仏いずれをも愛する30代です。