空の青さは格別!フランスの夏は日本とどこが違う?

Bonjour!,c’est pompon!

外国に暮らすと、気候や習慣などいろんな違いを感じるものです。私は初めてのフランスの夏を過ごした時、いろいろなカルチャーショックを受けました。

夏休みを利用して海外旅行を計画する人もいることでしょう。今回は、日本とフランスの夏の違いをご紹介していきます。

暑いの?気候は日本と違うの?

フランス、目安としてパリはおよそ日本でいうと北海道くらいの緯度です。ですので基本的に一年を通して日本に比べて気温は低めです。

真夏の暑い時は35度前後になることもありますが、朝夕はぐっと気温が下がり10度台になるのが普通。

日中の日差しはギラギラと非常に強く、空の青さも日本より濃く澄んでいるように思えます。日本では昼過ぎの14時ごろが最も気温が上がりますが、フランスは17時ごろに暑さを一番強く感じます。

湿度が低くてカラッとしている

気温が高い日でも、湿度が非常に低いのでカラッとしており、日陰に入るなどして直射日光を避ければ快適に過ごせるのが気に入っています。メイク崩れなどが気にならないので、女性には特に嬉しいですね。

こちらの夏に慣れてしまうと、夏に日本に帰国した時、飛行機を出た瞬間の「ムワッ」とする湿気に、日本を感じます。

クーラーがない家が普通

地中海沿岸の南仏地方を除いて、自宅にクーラーがある家はまれです。そのため猛暑の時には国から注意が呼びかけられるほど。

デパートなどの大きなお店は冷房が完備されていますが、飲食店などは「空調完備」とお店に表示がされている場合もあり、それだけ当たり前のことではないことが伺えます。

メトロやバスなども、徐々にクーラーが設置され始めていますが、まだ完全ではありません。

空の青さは格別!フランスの夏は日本とどこが違う?

サマータイムで1日が長い

フランスはサマータイムを導入しています。夏時間の開始日午前2時には、時計の針を1時間進めるのです。そのため3月末から10月末までは日本との時差は7時間になっています。

これにより、22時ごろまでは外は明るく、朝6時ごろの日の出から考えると、1日が非常に長く感じられます。

そのためカフェなどのテラスにはアペリティフを楽しむ人が溢れていて、長く明るい夏の夜を有意義に過ごしています。

渡仏した頃は、「時間を間違えたままではないか?」と時間変更の日はドキドキしたものです。実際に、冬時間のままとかんちがいして、仕事に遅刻してきた同僚がいました。最近はスマートフォンなどが自動で夏時間に変更してくれるので間違いがありません。

バカンスを楽しむ季節

フランス人にとって夏といえば待ちに待ったバカンス。学校は7月上旬から2ヶ月弱の長い夏休みですし、労働者もこの時期にまとまって数週間のバカンスをとります。

「フランス人はバカンスを楽しむために働いている」などと言われますが、バカンス直前は「あと少しでバカンス!」とばかりに機嫌よくウキウキと仕事をしている人が多く見られます。そしてバカンスでリフレッシュした後は「また仕事を頑張ろう!」という気になるのです。

メリハリがついて、仕事のモチベーションも上がりそうなシステムですね。

空の青さは格別!フランスの夏は日本とどこが違う?

フランスの夏のファッションとは

おしゃれなイメージの強いフランスですが、夏はどんなファッションを好むのでしょうか?

薄着で露出が増える

日本人は日焼けを気にしたり、また他人の目もありますし、夏でもあまり肌を露出しませんよね。ですがフランス人は、暖かくなってきたらとにかく薄着になります。

女性はキャミソール1枚やチューブトップだけで平気ですし、下着が見えても透けても気になりません。ミニスカートや短いワンピースで脚もしっかり出します。

胸元も大きく開いているので、日本人からするとちょっと恥ずかしい気がするかもしれませんね。特に暑い日などは、男性は上半身裸で犬の散歩をしたりということも珍しくありません。

大人も子供もサングラス

長い冬が終わって太陽が照りつけ始めると、皆すぐにサングラスをかけます。これは色素の関係で非常に眩しく感じたり、紫外線の影響を受けやすかったりするためなのです。

オシャレの意味だけではなく、目を守る意味合いが強いため、大人だけでなく子供も赤ちゃんもサングラスをかけています。

日傘や帽子はとても目立つ

日差しが強い日、子供は帽子をかぶっている子も多いのですが、日本のように大人が帽子をかぶることはあまりありません。

最近は紫外線が体に与える影響などが人々に浸透し、UV対策を行なっている人も増えてきました。けれどまだ日焼けを恐れない、むしろ日焼けしてこそ夏と思っている人が多いようです。

帽子はまだしも、日傘をさしている姿には驚きを隠せないようで、ギョッとしたような顔で見ています。パリを歩いていると、美白派の日本人女性は日傘に手袋と完全防備なので、よくわかります。

日本にいるときはUVケアを念入りにしていた人も、フランス生活が長くなってくると、次第にフランス人のように手足を思い切り出し始めます。

空の青さは格別!フランスの夏は日本とどこが違う?

とにかく焼きたい

フランス人はとにかく太陽に当たりたがります。秋冬が長い分一年ぶんの太陽を満喫するかのように、初夏になるとゾロゾロと這い出してきます。

秋になった時、「日焼けしていない人=経済的に余裕がなくてバカンスに行けなかった人」という見方も多いのだとか。

そのため天気のいい日の公園は、甲羅干しをする人であふれています。男性も女性も薄着で、トップレスで寝そべっている人も珍しくありません。

パリのセーヌ川のほとりには、パリプラージュというビーチが作られ、バカンスに出られないパリジャンが競って肌を焼いています。

木陰でピクニックをしているのは日本人や韓国人などのアジア系。「いい天気なのになぜ日陰に!?」と聞かれることもしばしばです。

肌の質がアジア人とは違うので、日焼けに関する考え方もちょっと違うようですね。確かに金色の髪にこんがり焼けた肌は、よく似合います。

それではみなさん、bonne journée!

ライター名 pompon

・渡航した年 2005年
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリに音楽留学したのち、フリーランスとして活動、そして結婚。フランス人の夫と娘、そして猫と一緒にフランス西部の都市に暮らしています。在仏12年になりました。フランスのバカンスシステムを支持する一方で日本の温泉も捨てられないという、日仏いずれをも愛する30代です。