美食の国スペインはおいしい一方で、旅行時はスリにご注意を!

¡Hola a todos! Soy Sakineco.
Hola a tothom! Sòc Sakineco.

移住や留学で住み始めた国の習慣、風土、人柄が合う人もいれば合わない人もいますよね。その国が合う・合わないにはいろいろなポイントがありますので、一概にスペインは住みやすい!とも住みにくい!と言えないのですが、私の個人的な視点でスペインの住みやすい部分と住みにくい部分をお話ししてみようと思います。

食材が豊富で食事が美味しいところは日本に似ている

ヨーロッパの国々の中では、スペインは美食の国で美味しいものがたくさんある国です。食材から吟味して選び、食事作りに時間と手間をかけ、食事は家族でテーブルを囲んでいただくというスタイルは日本と似ていると思います。ヨーロッパの他の国では気味悪がられて嫌煙されがちなタコ、イカ、貝類などの魚介もスペインではよく食べますし、バルセロナのあるカタルーニャ地方には、生の鱈(塩漬けになっている)が入ったサラダを食べたりしますので、生魚にも抵抗がない人が多いです。

現在私はイギリスに住んでいますが、魚介が非常に恋しくなります。魚介を食べられたとしても、イギリスでは有名なフィッシュ&チップスのように、魚を揚げて食べることが多いので、生魚や焼き魚も恋しくなります。スペイン料理ではハムやチョリソー、豚骨、野菜、魚介などを鍋でコトコトと煮て、美味しいスープストックを取り、これで煮込み料理を作ったり、スープやパエリアを作ります。甘味でも辛味でもない、食材から抽出した旨味の美味しさを知っているということも、日本とスペインの共通点です。

スペイン料理は日本人に合うと思います。毎日スペイン料理だと胃が疲れてしまうのですけどね。

美食の国スペインはおいしい一方で、旅行時はスリにご注意を!

几帳面で便利さに慣れている人には住みにくいかも?

スペイン人は、もちろん一人一人違いますが、多くの人は陽気でおおらかで大雑把です。ラテン系の国の人は適当で時間を守らない、時にだらしないなんて言われますが、当たっていると思います。家の修理、工事、配送サービスなどが指定された日時にきちんとやって来る方が珍しいくらいです。

こういう適当さを寛容に受け入れられ、自分も少し適当になって楽な気持ちで過ごせる人はスペイン生活に向いているのではないでしょうか。日本のきっちり時間が守られた完璧なサービスに慣れていると、スペインの様々なサービス(公共サービスや医療サービスも含め)に、不満を感じたり苛立ったりしてしまい、合わないかもしれません。最近では変わってきつつあるものの、まだまだお店が祝日や日曜日になると閉まっていたり、生活で不便なことが多いです。24時間営業のスーパーやコンビニ、ファミレスはありません。

日本の大都会で育ち、何もかもが便利ですぐ手に入る生活に慣れていると、スペイン生活は少ししんどく感じてしまうこともありました。

衛生感覚が違う

日本は世界的に見て、超清潔な国です。スペインやイギリスに暮らして日本に里帰りをすると、その徹底した清潔さにやりすぎなのでは?と思ってしまうこともあります。でも、日本で生まれ日本で育ち、日本の衛生感覚が当たり前になっていると、スペインのちょっと不衛生な部分が信じられない!と思うことがあります。

私がまずびっくりしたのは、パン屋さんで買い物をした時、お金の受け渡しが素手だったことです。日本だとトングやビニールの手袋を使い、お金を触れた手では食品を触らないことが徹底されていますが、スペインの人は気にしていません。

それから、パンをテーブルや台所の台の上に直置きすること。お皿の上に置かないの!?と思ってしまいました。

そして個人的にとてもきつかったことは、トイレが汚いこと。日本では公共トイレも綺麗なところが多いですが、スペインでは綺麗なトイレを見つける方が難しかったです。女性用トイレには便座のないトイレが多く、一体みんなどうやって用を足しているの!?と不思議でした。

それから道が汚いこと。歩くときは常に下を見てキョロキョロしていないと、すぐ犬のウンチを踏んでしまいます。

衛生感覚の違いには、長年スペインに住んだ人も、慣れることができない!と言っているのをよく聞きます。

美食の国スペインはおいしい一方で、旅行時はスリにご注意を!

スリ、ひったくり、置き引きが多発している

スペインの治安で一番心配されるのはスリやひったくりです。殺人や誘拐などの命に関わるような犯罪に巻き込まれることは無いと考えて良いと思いますが、日本人は盗難の被害に非常に遭いやすいのです。日本人観光客はお金を持っている・不注意だと思われていて、狙われやすいからです

私も置き引きにあった経験が一度、後ろからカバンに手を入れられていることに気がついて盗難未遂で済んだ経験が一度あります。バルセロナに遊びに来てくれた家族や友人も、ほぼ全員被害、または未遂に遭っています。

盗難の手口は多様化しており、子連れで歩いていると子供に話しかけるふりをして近づいてきて、隙を狙って金品を奪って行ったり、道を聞くふりをして目の前に地図を広げ、その下で財布を盗んだり、背後からケチャップをかけられ、「どうしたの!?何かついてるよ!?」とびっくりさせられている隙に財布が抜かれている、など、とにかくいろいろな手口を使って盗もうとしてきます。

私はある日道を歩いていたら上から茶色の液体をかけられたことがあります。(後でそれはココアだと判明しました)突然ボタボタッと液体がかかってびっくりしていると、ちょうどそこにタイミングよく、タオルを持った人が現れ「大丈夫?どうしたの?」と助けてくれようとしました。私は何かおかしい!と思いすぐにその場を離れたので何も被害に遭いませんでしたが、あの時気が動転してタオルを持った人に助けを求めに行ってしまったら、洋服を拭くふりか何かをして財布を盗られていたのだろうと思います。

観光地では特にスリに気をつけたほうが良いでしょう。後ろポケットにお財布やパスポートを入れるなんて絶対してはダメです。リュックも後ろから開けられ盗まれてしまう可能性があるので後ろに背負うタイプのカバンも使わないほうが良いです。カバンは斜めがけのもので、チャックで上が閉まるものを使うことをお勧めします。財布や貴重品はカバンや自分の衣服とチェーンなどで繋いでおく人もいます。観光で訪れる場合も、留学や移住して済む場合も、日本人は特に盗難には注意しないといけません。

楽しい留学や旅行の思い出が台無しになってしまうことの無いよう、自分で自分を防衛する手段をきちんととっておくことが大事です。

¡Qué tengan un buen día!
Us desitgem un bon dia!

ライター名 さきねこ

渡航した年:2005年 スペインへ(9年間在住)、2014年 イギリスへ(現在3年目)
公用語:スペインの公用語はスペイン語ですが、住んでいたバルセロナのあるカタルーニャ州では、第一公用語はカタルーニャ語です。今住んでいるイギリスでは英語です。
プロフィール:二人の子供の子育てをしている30代の主婦です。夫の国スペイン、バルセロナに9年住み、様々なカルチャーショックを受けて暮らしてきました。現在はイギリスの田舎に移住し、英語・スペイン語・日本語を使って生活しています。子供たちをマルチリンガルに育てるべく、奮闘中です。