スペインに移住して受けた、7つのカルチャーショック

¡Hola a todos! Soy Sakineco.
Hola a tothom! Sòc Sakineco.

私がスペインに移住したのは、かれこれ13年前のことです。今と13年前ではスペインの状況もいろいろ変わってきていますが、当時の私が受けたカルチャーショックについてお話ししてみようと思います。

食事の時間が違う!

まず最初に驚いたことは、食生活や食文化の違いでした。

スペインでは、お昼ご飯の時間が2時過ぎで、夕ご飯の時間が9時過ぎというのが一般的なのです。レストランも観光地などでは色々な国の人に対応しているので昼1時頃から開いたり、あるいは朝から夜まで通しで開いていたりしますが、観光地から離れた地元の人が食事に行くレストランだと、お昼は開店するのが2時、夜は9時なんて言うレストランが多くありました。

特に週末家族で集まってするランチは昼3時頃から始まることが多く、金曜土曜の夜ともなれば夜夕食をするのに22時レストラン集合なんていうことがあります。もちろん子供達も同じ時間に食事をするので、週末のスペインでは、中心地やレストラン街では深夜近くまで子供達が起きて食事をしていたり、道や広場を走り回っていたりするのを目にします。

なかなかこの食事の時間をスペイン時間に合わせるのが大変で、最初苦労しました。逆にスペイン人の夫は日本に来ると昼ごはんが早すぎてびっくり、夜ご飯も早すぎてびっくり、こんな早い時間に食事できないよ!と、逆カルチャーショックを受けています。

スペインに移住して受けた、7つのカルチャーショック

食べている時間が長過ぎる!

もう一つ食文化の違いで驚いたことは食事にかかる時間です。スペイン人は食事というと、一皿め→二皿目→デザート→コーヒーという順番で食事をします。家族や友人と集まっての食事会だと、これに前菜と食前酒が付いたりして、食後も延々と食後酒やコーヒーにリキュールを入れたものを飲み続けたりして、とにかく食事が終わらないのです。

食事をするときにはワインなどアルコールを飲みながら、ゆっくりたくさん食べ、目一杯おしゃべりをするのがスペインの食事の仕方なので、一食食べるのに2時間3時間かかるのは当たり前のこと。5時間くらい食事をしていることもあります。

お店が閉まっている!

最近ではずい分変わってきましたが、スペインでは日曜祝日はお店が閉まります。私が渡西した2005年頃は日曜祝日はスーパーが完全に閉まり、連休ともなれば2日間買い物ができないということがありました。

年中無休24時間営業が当たり前の東京で育った私には、非常に不便で大きなカルチャーショックでした。

さらに平日も、昼過ぎから夕方までお店が閉まってしまったりします。スペインの風習である「シエスタ(お昼寝)」の時間には、スーパーや食品を売る八百屋さん、マーケットなどが一度閉まってしまうのです。

スペインに移住して受けた、7つのカルチャーショック

声がデカイ!身振りもデカイ!

スペイン人は声が大きく、よく喋ります。そして喋るときには肩をぐるぐる回したり手をブンブン振り回したり、とにかく身振りも大きいのです。

食事中フォークやナイフを持ったままブンブン振り回している人もいるのですが、これを夫やスペインの家族が日本に来たときに箸を持ったままブンブン振り回すと非常にお行儀が悪く見えて困っています。

スペインに移住して受けた、7つのカルチャーショック

人の話を聞いてない!

スペイン人は相手が話している途中でも、自分が言いたいことがあれば相手にかぶせて話し始めます。相手の言うことを最後まで聞かず、遮って自分の主張を始めます。3人4人集まってもこの状態なので、複数人が同時にワーワーしゃべっていることもあります。

基本、言いたいことを言うのが最優先で、相手の言っていることは聞いていないこともあります。

スペインに移住して受けた、7つのカルチャーショック

エレベーターに「閉まる」ボタンが無い!

非常にマイナーなカルチャーショックではありますが、私だけでなく、日本から遊びに来た家族や友人たちも皆揃って驚いていたことです。

エレベーターには「開ける」(エレベーターの扉を開けたままにしておく)ボタンはありますが、「閉まる」ボタンが無いのです。日本人は揃いに揃って、皆エレベーターに乗ったときに「閉まる」ボタンを押そうとしてキョロキョロしてしまい、閉まるボタンが無いことに驚きます。

スペインの人はエレベーターの扉は慌てて閉めずに、自動的に閉まるのを待つのですね。

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生まれた直後の子を連れ出してお出かけ

スペインの街を歩いていると、生後数日くらいしか経っていないような生まれたての赤ちゃんを見ることがあります。日本だと、生後1ヶ月くらいは赤ちゃんは外出させない方が良い、お母さんも産後の疲れを癒した方が良いと考えますが、スペインではそんな考え方をしないので、産後最短2泊で退院すると、赤ちゃん連れであちこち出歩きます

生後1週間もたたない赤ちゃん連れで、レストランで出産祝いの食事をしていたりします。一番仰天したのは、上の子がいる夫婦が生後10日くらいの赤ちゃんを連れて動物園に来ていたのに遭遇したときです。動物園のような誇りと土まみれの場所に、まだまだ免疫力のない赤ちゃんを連れて来るなんて!!!とびっくり仰天でした。

それからスペインのお母さんたちは、人前でも平気で赤ちゃんに授乳します。赤ちゃんの食事を与える手段として胸を出すことは恥ずかしいことではなく、周りもそれをマナー違反だ!なんてせち辛いことは言いません。日本のように授乳ケープを出して授乳を始めたら、とっても目立ってしまうでしょうし、驚かれるでしょう。

ですが赤ちゃんへの授乳期間は4ヶ月から6ヶ月までと短いことがほとんどで、日本のように1歳過ぎて2歳前まで授乳を続けるお母さんは少ないです。

¡Qué tengan un buen día!
Us desitgem un bon dia!

ライター名 さきねこ

渡航した年:2005年 スペインへ(9年間在住)、2014年 イギリスへ(現在3年目)
公用語:スペインの公用語はスペイン語ですが、住んでいたバルセロナのあるカタルーニャ州では、第一公用語はカタルーニャ語です。今住んでいるイギリスでは英語です。
プロフィール:二人の子供の子育てをしている30代の主婦です。夫の国スペイン、バルセロナに9年住み、様々なカルチャーショックを受けて暮らしてきました。現在はイギリスの田舎に移住し、英語・スペイン語・日本語を使って生活しています。子供たちをマルチリンガルに育てるべく、奮闘中です。