How’s it going, it’s Ket.
移住して慣れてくると友達ができ、仕事や学校でのお付き合いで現地の人と出かけることも出てくると思います。
遊びに行ったり食事をする機会も増えるでしょう。いろんな価値観の違いに遭遇するでしょうが、金銭感覚もまた違いを大きく感じるものの一つです。
貯金は目的があって成り立つ
私が今まで出会ったアメリカ人の中で、地道に“将来のために”という漠然とした目的のために貯金をしている人は少なかったです。
皆、好きなもののためには貯金しているようです。家を買いたい、新しい車が欲しい、憧れの楽器が欲しい・・・。
目的のない人は、あるだけ使い切ってしまう感じでした。
ある程度年齢を重ねると、ケアハウス(老人だけが入居できるアパートのような集合住宅で、住み込みの看護師や家政婦さんがいる)の入居費用を貯めるようです。
身近な貯金好きは、私の義母です。心配性なため、いつ何時のために貯めているようです。もっぱら、旅行と部屋の改装大好きなので目的はそこかな、とは思いますが。
そんな義母の横で義父は“船が欲しい!新しい車も欲しい!買ったら離婚されるかな~”と笑っています。
スマートなお会計
アメリカ人にケチな印象はありませんが、会社の同僚とのランチは割り勘が多いです。1セント単位まで平等に割ります。細かく割るお勘定に抵抗がないのは、カードで支払うのでカウンターでもたつくことがないからです。
友達や終業後に仕事仲間と出かける場合は奢ったり、奢られたりは頻繁にありました。コーヒーやお酒など高価でないものは遠慮する必要はないです。
毎回相手に出してもらって気が引けるときには、食事に誘ってこちらが払っていました。男性だから多く払う、年上だから払う、という文化はアメリカにはないように思いました。
“It’s on me (私が出します)”と言われたら、素直に“Thank you!”が好ましいですね。日本のように、ここは私が、いやいや悪いですよ、いいからいいから、なんてのはスマートではないですし、そんなに払いたいなら払わせてあげよう、となります。
チップのあれこれ
在米中は、数か所バーやレストランで働きました。チップの制度があります。ある意味、これでケチなのか太っ腹なのかが見えてしまいます。
常連だから、日本人の女の子が好きだから、多く置いていくというものではないです。
逆に、たまたま入ってみたけど味が好みでなかった、観光で一度しか来ないから旅の恥はかき捨て、で置いていかないということでもないです。
また、ランチよりもディナーの方がパーセンテージが高い気がしました。ランチは節約、ディナーは奮発なんて心理があるのかもしれませんね。
小柄で若いアジア人(当時)ということで、バーテンダーの時にはいつもよりチップの収入も良かったです。よく来る人のドリンクを覚えておいて、スムーズに接客するのがコツです。
日本人(現地での生活が長い人を除く)の置いていくチップは“0”または“0に限りなく近い”ことが多かったです。郷に入っては~ということで、20%ほど置くのがマナーだと思います。
ウェイトレスの中には、最低限のチップがない客には接客のレベルを落とす人もいますよ。
カードが必需品のアメリカ
日本でも近年クレジットカードが使えるお店が普及していますが、アメリカはどこにいってもカードでお買い物が定番です。
たった$1のガムでも自動販売機のソーダでもカードを使います。
渡米当時学生だった私はクレジットカードを持っていませんでした。よく、親の名義のカードを持っている友達もいました。
しかし、アメリカで銀行の口座を作ると必ずデビット機能のあるカードが手に入ります。口座にお金が入っている限り、そのカードで買い物ができます。もちろんオンラインでも。
残高以上は使えないので、うっかり使い過ぎてしまう学生にはありがたいものでした。
どこでも使えて手軽なので、現金を持ち歩かなくなりました。
デビットがあったのでクレジットカードは必要がなかったのですが、一度だけ作成をしようと思ったことがありました。それは、ローンを組むときです。
家の購入を検討していたとき、銀行で必要書類を聞きました。その中に“クレジットカードの支払い過去三年分の履歴”というものがあったのです。日本でも公共料金その他を遅延なく支払いしているか、に相当するようです。
当時、不動産の値が急上昇していたため、あと3年も待っていたらとても手が届かない金額になりそうで諦めました。
ケチだと思われない手土産
アメリカに住んでいると、何かとパーティーに呼ばれます。誕生日、歓送迎会、独立記念日にクリスマス。
ホームパーティーのことが多いので手土産片手にでかけますが、最初のうちは何を持っていけばいいのやら迷いました。いろいろなリサーチの結果、$20前後が恥もかかず且つ相手に気を使わせることも無いようです。
ビール1ケース、ラベルの素敵なスパークリングワイン、チーズとソーセージの詰め合わせ、Lサイズのピザ、などが丁度$20程で手に入って皆に喜んでもらえました。
すこし顔を出すだけで出費を抑えたい場合や、なにが良いか分からない場合は花束です。市場に行けば、$5程度でも大きなブーケが買えます。アメリカでは、カジュアルに花をプレゼントする習慣があるので、相手のことをよく知らない場合にも失敗が少ないです。
チップなどの文化の違いはありますが、アメリカ人は基本的には気持ちよくお金を使うタイプなので、節約は見えないところでして、外での食事や、自分へのご褒美などで少しくらいの散財はストレスが減っていいのかな、と思います。
See you next time.
ライター名 Ket
渡航した年:2008年〜2015年
お住いの国:アメリカ ワシントン州
公用語:英語
プロフィール 学校、就職、結婚、出産を米国で経て2015年に帰国。夫、3人の子供、猫と田舎で暮らしています。