アメリカに移住して、英語を身に着けた方法

How’s it going? It’s Ket.

今回のテーマは“言語の習得方法”です。私が住んでいたのはアメリカなので、英語になります。

他の国の言語に比べれば、私たち日本人には親しみのある言葉だと思います。最近では小学校の授業でも取り上げられるようになり、2020年のオリンピックに向けて国を挙げて国民に英語を浸透させようという傾向が見られます。

高校卒業と共にアメリカに飛びこんでいった私ですが、当初は話すことはおろか聞き取ることも難しくて苦労しました。アメリカに住んでいた頃を最初から辿って、ステップアップの歴史を振り返っていきます。

同じ英語でも場所によって様々

英語といっても、アメリカだけで使われている言葉ではありませんよね。イギリスやオーストラリアを始め、東南アジアやアフリカでも普及している国があります。

中でも、世界の公用語・発音という面でアメリカ英語が使われることが多いです。アメリカの中でも訛りの強い地域も当然あり、単純に西海岸・東海岸というだけでもずいぶん違いがあります。私が住んでいたシアトルは標準語の部類だそうです。

シカゴ出身の友達はシカゴ訛り、メイン州出身の友達は東海岸訛りがあります。といっても、日本人の私には細かいことはあまり分からないのです。ただ、私の“Chicago”の発音は標準語のそれではなくシカゴ訛りの“Chicago”に聞こえるらしいです。

特に意識していないので、標準語では発音できなく、明確な違いも指摘できません。

映画などを見ていると、オーストラリア英語は多少聞き取りにくい感じがします。イギリス英語は問題ありません。人それぞれで、“イギリス英語は全く英語として脳が認識しないの!”なんて友達もいたりします。

アメリカに移住して、英語を身に着けた方法

リスニングは時間と共に習得

いまでこそ日常生活に困らない程度の英語はなんとかなっていますが、渡米直後は悲惨なものでした。

洋画・洋楽が好きな人は分かると思いますが、英語に触れていて最初に習得するのは“聞く力”です。ドラマを見たり音楽を聞いたりしている内に、自然になんとなく単語が聞き取れるようになっていきます。意味が分からずとも、単語やフレーズがわかるという不思議なものです。

最初のうちは、学校の授業やホストファミリーとのコミュニケーションは、相手に質問されてYes/Noで答えるのがデフォルトでした。何とか会話したいのですが、何を言っていいのか分からないのです。

言いたい事は頭の中に浮かんでいるのに口からは言葉がでなかったです。いつの間にかリスニング力は慣れで克服できました。

スピーキングは練習あるのみ

では、スピーキングの力はどう習得したかというと、2つの大きな方法があります。

1つ目は、リスニング力を生かして、他人の会話を盗み聞きすることです。

足しげくコーヒーショップに通って、隣のテーブルの話をひたすら聞いてました。質問の仕方や、それに対する返答のバリエーションを学びました。

文法的なことから、自然に聞こえる会話、ニュアンスやジェスチャーなど様々です。アメリカ人は大げさな表現と身振り手振りで面白いです。年配の女性は特に。相手に自分の気持ちを伝えるには、多少話を盛って話すくらいが日本人には丁度いいと感じました。

2つ目は、発音の練習をしました。正しく伝えるためには必要不可欠です。同じ“フード”でも、HoodとFoodでは全く別物です。

“フ”の発音だけでも、H/F/Phがあります。日本語にはFの発音がないので、難しいですね。発音は一人でひたすら特訓しました。

児童書(一般書より簡単で日常的に使う単語が多いため)を買ってきて音読したり、Youtubeで歌詞付きのスローテンポの曲で真似しながら歌ったり。発音ができるようになると、語彙の乏しさは気にならない程に会話がスムーズになりました。

通じるも通じないも発音次第だな、と思いました。この頃から、アメリカ人の友達が出来始めたように思います。カフェやバスで隣り合った人とも気兼ねなく話せるようになりました。

アメリカに移住して、英語を身に着けた方法

読書で語彙力

ホストファミリーからアパートに移って以来、新聞を定期的に読んでいました。

きっかけはカレッジのリーディングのクラスで毎週金曜日の新聞を隅々まで読み、知らない単語を調べ、翌週の月曜日にテスト、というものでした。金曜日の新聞には、週末〜翌週のイベント情報、新しくできたレストランのレビュー、上映中の映画と映画館、求人なども載っていて読んでいて面白いものです。

じっくり新聞を読むことで、テレビでニュースを見ていても意味を理解しやすくなります。

読むことに慣れると、新聞だけでなく本屋にも通い、雑誌から小説まで読み漁っていました。このおかげで、未だに知らない単語はありますが、頭の中で勝手に意味を推理・補足して読めるようになりました。

読み進める中で、本当に意味を理解していなければ話が分からなくなる言葉と、そうでない言葉の見分けもつくようになります。

苦労して読んだ本は愛着が沸き、引越しの際も1冊も手放すことなく持ってきました。家の一部屋は本でいっぱいです。今でも読書の8割は英語の本です。

アメリカに移住して、英語を身に着けた方法

今でも難しいのは

ずいぶんとアメリカナイズされましたが、やっぱりアメリカ人と同じようには会話できないこともあります。夫の大叔母と話をするときには今でも緊張します。とても丁寧な言葉遣いのレディで、自分の英語力の乏しさ、品の無さが身に沁みます。

友達同士だと問題ない会話でも、相手が違うとうまく話せないことも多々です。また、声の低い男性の言葉が聞き取りづらいです。本当に本当に注意深く聞いていないと聞き取れないのです。

ボーっとしている時に、とんでもない聞き間違いをしたりします。“You can erase The Eraser(映画の題名)”と言われたのが“You can eat my rice”に聞こえたり。

まだまだ英語は勉強しないといけないな、と思うことが多いです。日本語のように名詞、動詞、形容詞などが互いにリンクしていない言葉ばかりなので、とにかく単語の数が多くて覚えきれません。

子供を病院に連れて行く機会もあり、医療系の言葉も難しく、夫や義両親に説明するために辞書を引く毎日です。

これから英語を学び始める人は、是非本を一冊手に取って発音に気を付けながら音読する方法をおすすめします。

ライター名 Ket

渡航した年:2008年〜2015年
お住いの国:アメリカ ワシントン州
公用語:英語
プロフィール 学校、就職、結婚、出産を米国で経て2015年に帰国。夫、3人の子供、猫と田舎で暮らしています。