スペインとバルセロナの気候について。季節を感じる夏と秋のお祭り

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今回はスペインの気候、そして私が住んでいたバルセロナの気候や季節について、書いてみたいと思います。

地域によって気候が違うスペイン

日本もそうですが、スペインは地域によって気候が違います。スペイン中央に位置する首都マドリードは、冬は寒く、夏はとても暑くなります。南部アンダルシア地方は乾燥した地帯で雨があまり降らず、夏は日中外に出られなくなるほど暑くなるようです。40度超えなんていうニュースもよく目にしました。

アフリカの横に位置するカナリア諸島はスペイン本土の気候とはまた異なり、一年中暖かい気候です。冬の間も20度くらいになる日があり、夏も猛暑にはならない非常に過ごしやすい気候です。

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バルセロナの長い夏

私が住んでいたバルセロナはスペインの東部に位置しますが、地中海に面していて地中海性気候です。年間を通して晴れた日が多く、夏が長く続きます。5月頃から初夏となるのは、日本とよく似ています。

日本では初夏の後、6月に梅雨の季節がやってきて肌寒い時期がありますが、バルセロナでは梅雨が無いので、5月に初夏になった後、10月の残暑の頃まで半年間くらいずっと夏です。

8月9月の真夏の間、日中はとにかく暑くなります。日本のように湿度が高くないので、ねっとりと湿気が体にまとわりつくような不快さはなく、乾燥していてカラっとしています。とにかく太陽の光が強く、真夏の正午から夕方くらいまでは、直射日光に当たるとまるでフライパンの上で焼かれているような暑さです。

真夏の昼間は暑すぎて外出しづらくなります。日差しがとても強いのですが、日本のように徹底した紫外線対策をしている人はほとんど見かけません。バルセロナで日傘をさしたり、真夏に長袖の服を着ていたりしたら、変な目で見られてしまいます。

バルセロナの短い冬

春と秋を感じられる期間はとても短く、冬から夏へ、夏から冬への移行はあっという間だというのが私の感じたことです。

12月のクリスマスやお正月頃は寒くなりますが、スペインの地中海側は冬でも雪が降ることは滅多にありませんトレーナーかセーターを着て、暖かい上着を着れば十分です。極寒になることはありません。

1月2月でも天気が良い日の昼間は気温が上がり、半袖サンダルで散歩をしている人を見かけることもよくありました。

3月の終わり頃から暖かくなり、長袖のTシャツ一枚くらいで過ごせるような気候になります。3月の最後から4月前半にあるイースターホリデー中には、天気の良い日はビーチで海水浴もできました。海の中に入ると冷たいですが、砂浜で水着になって走り回ったり、子供たちは冷たい冷たい!とキャーキャー騒ぎながら海水に浸かったりしていました。

スペインとバルセロナの気候について。季節を感じる夏と秋のお祭り

日中の暑さとシエスタの関係

スペインでは、東部、中央部、特に南部は夏の間とにかく暑くなります。この正午から夕方までの非常に熱い時間をやり過ごすために、スペイン人はシエスタ(昼寝)をするのです。

スペイン人の生活スタイルは日本人や他のヨーロッパ人とは全然違います。伝統的なスタイルは、まず朝学校や仕事へ行き、昼に一度帰宅します。家族でお昼ご飯を食べ、シエスタをした後、夕方から学校や仕事へ再び戻るのです。

日本人からすると、一日に二回も学校や仕事場へ行き来するのは面倒に思いますし、夕方4〜5時頃から仕事を再開し、夜8時くらいまで仕事をするなんて効率が悪いじゃないかと思ってしまいますよね。しかしこれは、夏の間暑すぎて外出できない、勉強や仕事も暑さではかどらないであろう時間帯は寝てしまおうという、生活の知恵から生まれたスペイン人独特の生活スタイルなのです。

ちょっと昼過ぎに買い物へと出かけてみたら、スーパーや市場が閉まっていたなんてことが慣れないうちはよくありました。ただ、スペインがユーロに加入し、グローバル化も進み、シエスタタイムは生産性が悪いと最近少しずつシエスタの文化が変わりつつあるようです。

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バルセロナの夏至の前夜祭 サン・フアン

スペインでは、夏の到来を祝う夏至の日のお祭りがあります。有名なのはアリカンテで開催される火祭りで、バルセロナも夏至前夜にお祝いします。

6月24日が祝日で、6月23日の夜は「一年で最も短い夜」とされています。バルセロナの人たちは、23日の夕方から道路を閉鎖して車の通行を止め、家の前の道にテーブルや椅子を用意します。

そこで23日の夜から24日の夜中まで、家族や近所の人たちとワイワイ食事をし、カバ(カタルーニャ産のスパークリングワイン)を飲み、コカというこのお祭りの日に食べるお菓子を食べて夏至の夜をお祝いします。(大きな平たい楕円形の甘いパンケーキです。ドライフルーツがたっぷり入っています。)

本当に夜の短い日で、午後21時くらいになってもまだ青空が広がっています。22時くらいからやっと日が暮れ始めます。

また、この日は古いものを燃やす日で、古い家具を道端に積み上げ、火をつけて燃やします。まるで日本の大晦日の日みたいですよね。23日の夜は皆が花火や爆竹を使うのも恒例となっており、夜中まで、あるいは朝方まで、爆竹が街のあちこちでバンバン鳴り、とんでもなくやかましい一夜になります。6月23日の夜は寝不足になることを覚悟しないといけません。この夏至のお祭りが過ぎると、本格的な夏が始まります。

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バルセロナの秋祭り ラ・メルセ

9月にメルセ祭というバルセロナ最大のお祭りが一週間続きます。バルセロナの街のあちこちで様々な催し物、イベントが行われます。巨大パエリアを作っていたり、カタルーニャ産ワインの試飲会があったり、歌に踊りに、花火など盛りだくさんです。

ヒガンテス(巨大な人形や動物、怪獣)のパレードや、小さな子供たちが悪魔に扮装して花火を撒き散らすパレード、組体操のような人間の塔などが見ものです。このお祭りが終わると、夏が終わったのだな、秋が来たのだなと感じます。

¡Qué tengan un buen día!
Us desitgem un bon dia!

ライター名 さきねこ

渡航した年:2005年 スペインへ(9年間在住)、2014年 イギリスへ(現在3年目)
公用語:スペインの公用語はスペイン語ですが、住んでいたバルセロナのあるカタルーニャ州では、第一公用語はカタルーニャ語です。今住んでいるイギリスでは英語です。
プロフィール:二人の子供の子育てをしている30代の主婦です。夫の国スペイン、バルセロナに9年住み、様々なカルチャーショックを受けて暮らしてきました。現在はイギリスの田舎に移住し、英語・スペイン語・日本語を使って生活しています。子供たちをマルチリンガルに育てるべく、奮闘中です。