【スペイン旅行】秋のイベントや見どころ、食について

¡Hola a todos! Soy Sakineco.
Hola a tothom! Sòc Sakineco.

スペインの秋、秋のイベント、秋の過ごし方について今回はお話ししてみようと思います。それでスペインに秋らしい秋があっただろうかと考えたのですが・・・日本のような「木枯らしが吹いてだんだん寒くなってくる秋」ではなく、「いつまでも残暑が厳しくて、秋を感じる暇もなく気がついたら冬になっていた」という印象がスペインの秋として強く残っています。

バルセロナの秋祭り La Mercé

9月の半ばに1週間かけて、バルセロナで開催される一番大きいお祭りがあります。メルセ祭が開催される頃は、まだまだ残暑が厳しい時期ですが、このメルセ祭が過ぎるとそろそろ夏も終わりだなぁと感じます。

メルセ祭は、バルセロナの町中あちこちでイベントが催されていて、見所がたくさんあります。パンフレットをもらいよく読んで、何日の何時からどんなイベントがどこであるのかを確認しないといけません。

人間の塔 カステジェルス

中でも迫力があるのは、Castellers(カステジェルス)と呼ばれる人間の塔です。組み体操のようなもの、と説明すると分かりやすいと思います。結構年配の方から若者、塔のてっぺんにはちびっこが登って、大きいものだと6段、7段の人間の党が出来上がります。

カタルーニャ地方の各地にカステジェルスのグループがあり、お祭りや大会の時に各グループが人間の党を作り、完成度や高さなどでポイントを競い合います。一番下の土台は体の大きな男性が作り、一番てっぺんに登るのは、まだまだ小さな子供です。あの高さの不安定な塔をよじ登る小さな子供の勇気と度胸がすごいのです。

私も何度も目の前で人間の党を見たことがありますが、一度だけ党が崩れてしまい大惨事になってしまったのを目撃したことがあります。そのくらい、真剣勝負の競技なので見ている観客も手に汗を握り固唾を飲んで見守ります。見事塔が完成し、綺麗に塔が崩れた時に大きな歓声が上がります。

ヒガンテスや小悪魔のパレード

それからおすすめなのは、パレードです。スペインの各地方の衣装を着て、踊りを踊りながら子供達がパレードしたり、ヒガンテスと呼ばれる大きな人形や空想の動物、怪獣たちのパレードは独特の世界観があり面白いです。

パレードもあちこちで色々なものが開催されます。悪魔に扮した子供達が花火を撒き散らすパレードもあり、初めて見たとき本当にびっくりしました。子供達はゴーグルをつけ、帽子をかぶり、軍手をして火傷をしないように完全防備しているとはいえ、火遊びは絶対にダメ!花火で遊ぶときは安全に!と厳しく教えられていた私からすると、子供が嬉々として花火を振り回している様子に度肝を抜かれました。

その他、歌やダンスのショー、カタルーニャ地方の料理が食べられる出店、カタルーニャ産ワインの試飲会、花火のショーなどがありとにかく盛りだくさんの1週間です。

【スペイン旅行】秋のイベントや見どころ、食について

11月1日 諸聖人の日

世界のあちこちの国で、10月31日はハロウィンの日で子供達がお化けや魔女に仮装して、お菓子をもらいに家々をめぐるイベントが開催されますが、スペインではハロウィンに仮装する習慣はありません

11月1日が諸聖人の日という祝日で、墓参りに行き、先祖を弔うのがこの日の習わしです。家族で集まり、お菓子を食べます。日本のお彼岸の日に、おはぎを食べるのと似ていると思います。カタルーニャ地方ではPanellet(パネジェッツ)という、チョコレートトリュフのような形をした丸い小さなお菓子を食べます。じゃがいもとアーモンドの粉をこねて、松の実を乗せて焼き上げて作ります。

息子はスペインの幼稚園で、毎年この時期になるとパネジェッツづくりをして家に持って帰ってきました。

カタルーニャ地方以外の地域では別のお菓子を食べる習慣があり、マドリードではBuñuelos(ブニュエロス)という揚げドーナツのような小さなお菓子を食べ、Hueso de Santos(ウエソ・デ・サントス=直訳すると「聖人の骨」)という細長いお菓子を食べる地域もあります。

秋の味覚 栗とサツマイモ

秋になると、道端に焼き栗や焼き芋を売る出店が出ます。日本でも秋になると、栗や焼き芋が美味しい季節になりますが、スペインも同じです。スペインのサツマイモは、日本の黄色いサツマイモとは違い、オレンジ色です。

私が子供の頃、「焼き芋大会」みたいなものがあり、みんなで焼き芋を作って食べた記憶がありますが、バルセロナの幼稚園や学校でも「カスタニャーダ」という焼き芋や焼き栗を作ってみんなで食べるパーティーがあります。

このイベントの日のマスコット、カスタニェーラという栗を配るおばあさんがいます。頭巾をかぶって、ちょっと形相が怖い魔女のようなおばあさんで、10月の終わり頃から学校や幼稚園の入り口に人形が飾られます。カスタニャーダパーティーの日には、子供達もカスタニェーラおばあさんと同じように頭巾をかぶった格好で登校し、栗やサツマイモを焼いて食べます。

そうそう、それから秋から冬にかけて、果物の柿が出回りますが、スペインでも”Caqui(カキ)”と呼ばれています。柿もスペインの美味しい秋の味覚です。

¡Qué tengan un buen día!
Us desitgem un bon dia!

ライター名 さきねこ

渡航した年:2005年 スペインへ(9年間在住)、2014年 イギリスへ(現在3年目)
公用語:スペインの公用語はスペイン語ですが、住んでいたバルセロナのあるカタルーニャ州では、第一公用語はカタルーニャ語です。今住んでいるイギリスでは英語です。
プロフィール:二人の子供の子育てをしている30代の主婦です。夫の国スペイン、バルセロナに9年住み、様々なカルチャーショックを受けて暮らしてきました。現在はイギリスの田舎に移住し、英語・スペイン語・日本語を使って生活しています。子供たちをマルチリンガルに育てるべく、奮闘中です。