Ahoj、maminka!
チェコ人は男女の仲が良く、距離が近いです。付き合ったり結婚するのに、壁は低いと感じられます。道端で男女がキスをしたり抱き合うのも、特別な光景ではありません。
恋人同士はいつも一緒
チェコには、日本のように沢山の遊園地やテーマパークはありません。恋人同士で出掛けるとしたら、喫茶店や映画館、公園、お買い物などになります。もしくは、部屋でDVD鑑賞です。
友達との集まりに、恋人を連れて行くのも普通です。私も、まだ付き合って間もない頃から、彼の友達の集まりに連いて行きました。彼の友達も、自分の彼女を連れてきていました。自分の彼女を友達に紹介して、彼女には自分の友達を紹介したいようです。
チェコでは、彼氏と彼女は、いつも一緒に行動します。恋人が横にいないと、「どうしたの?」とみんなから聞かれてしまうくらい、いつも一緒です。
親戚の集まりにも、恋人を連れていきます。日本だと、結婚を決めるまでは、両親に紹介したくない人も多いと思いますが、こちらでは、付き合い始めたばかりでも、そういう事は気にしません。今一緒にいる人です、くらいの気分で連れていきます。
私も、まだ付き合っているだけの段階で、彼のお祖母ちゃんの90歳の誕生日会に連れていかれました。それは、親戚60人くらいが集まった、会場を借りての盛大なお祝いだったのですが、そんな親戚ほぼ全員に、私は初めてその場で紹介されたのです。
これで結婚しなかったら、彼が恥ずかしい思いをするのではないかと気を使ってしまいました。でも、そんな事は気にしなくて良いようです。彼氏と彼女は、親戚に紹介されていても、簡単に分かれます。次の親戚の集まりには、違う相手を連れてきても、話のネタにはされますが、特におかしくはないのです。
チェコの恋人同士は、特別な場所にデートに行くというより、こうしてずっと一緒に過ごしています。
分かりやすい愛情表現
チェコ人は、分かりやすい愛情表現をします。好きだったら「好きだ。」と言います。とても優しくしてくれます。スキンシップも多いです。
街中では、バス停で別れを惜しんで抱き合っている2人もいますし、通りで熱いキスもしていますし、公園で彼氏の膝に彼女が乗っているのも見かけます。その横を、子供もお爺ちゃんも、みんなが通り過ぎていきます。お互い、照れません。
例えば、チェコ人男性が、日本人女性を好きになれば、積極的に近づいてくるはずです。何かと連絡してきて、お誘いするはずです。「彼氏がいるの?いないなら僕と付き合ってもいいでしょう?」という風に、まずは付き合ってみようという考えです。
結婚前には、大抵は同棲しています。同棲のまま子供を作る男女も多いです。チェコには、籍が入っていない母親から生まれた赤ちゃんが、結婚している母親から生まれた赤ちゃんの半分くらいいるのです。籍が入っていないけど、一緒に家を建てたりもします。
そのような状況に、彼らの両親が怒るとか、2人を認めないとか、そういう話も聞いた事がないです。とても普通なのです。こうして籍を入れないまま子供も産んで、家も建てて、ずっと一緒に暮らす人も多いのです。
結婚する男女も、大抵は最初に同棲しています。私も彼と一年ほど同棲した後に、結婚を決めました。
飲んで踊って喋る結婚式
チェコには、日本のような結婚式場はありません。場所は、昔の宮殿やお城であったり、教会、自宅の庭であったりします。
結婚式は、式と宴会から成っています。式は、新郎新婦が婚姻届けにサインをする儀式です。日本と違いを感じたのは、村なら村長さん、街ならその役職の人が、婚姻届けを持って式に出席することです。そして、新郎新婦へ言葉を述べ、持ってきた婚姻届けに、新郎新婦がみんなの前で署名します。教会で行う場合は、村長さんは必要なく、牧師や神父がその役をしてくれます。
式の後に、宴会が開かれます。飲んで踊って、とても賑やかです。これは延々と続きます。終わりの時間は決められていません。
始めのうちは、まだ自分の席についてる人も多いですが、曲が流れてダンスが始まると、踊るのが好きなチェコ人は、前に集まって踊り始めます。楽器を鳴らしてくれるグループを招待して、生演奏で踊る結婚式もあります。好きな曲をリクエストしたり、本当に自由な賑やかな宴会です。
お酒も沢山飲みます。飲んで踊って、疲れたら座ってお喋りして、また踊って飲んでを繰り返すのです。チェコの人は、お喋りも大好きです。話のネタは尽きないようです。席は好きに移動して、人は入り混じります。夜になっても宴会は続きます。
食事は、日本のように、席に座っていたらフルコースで次々とお皿が運ばれてくることはまずりません。昼食なら、ちょっと良いレストランくらいの食事です。その後は、大抵はバイキング形式で、お腹が減れば食べたい物も、飲みたい物も、自分で取りに行きます。遠慮する必要はありません。みんな、どんどん飲みます。
他に予定がある人など、帰りたい人から、ボチボチと帰っていきます。宿泊つきで招待されている人は、深夜まで、眠くなるまで会場で飲んで喋っています。そして、人が居なくなるとおしまいです。
勿論、式を行わないで、役所に赴いてただ婚姻届けを出すだけの男女もいます。
気になる新婚旅行ですが、チェコの新婚さんも行きます。行先は、パリやフィレンツェというお洒落で観光できる場所であったり、暖かい海辺で、ただゆっくりするという人もいます。ただチェコ人は、結婚する前から2人でよく旅行していますから、それほど新婚旅行への熱い思いはないようです。
結婚式に招待されたら
お祝いを持って出席します。でも日本のように、受付に人が待っていて、お祝儀を渡してから会場に入ることはありません。式の始まる前や、宴会の途中など、新郎新婦本人に手渡しします。お金であったり、プレゼントの品であったりもします。
お金を渡す場合、金額は人それぞれのようです。チェコの平均月収は14万円くらいなのですが、私たちが式を挙げた時は、2500円渡してくれた人も居れば、一万円の人も居ました。
引き出物の習慣はありません。小さな記念のプレゼントをくれることもありますが、無いこともあります。
離婚も多い
チェコ人と結婚する前に知っておきたい事ですが、チェコは、離婚が多い国の一つです。離婚数は、結婚数の半分くらいです。再婚、再再婚もよくあることです。子供を連れての再婚も多いので、片親が違う兄弟姉妹と暮らすのも、よくあることです。
因みに、私の旦那の両親も離婚しています。離婚後、義父は、14年もの同棲を経て、再婚しました。義母も、彼氏と暮らしています。
チェコ人は、いつまでも恋をしていたいようです。
まとめ
チェコ人は愛情表現も分かりやすく、男性は特に優しいので、付き合い始めるのに問題はないと思います。ただ結婚となると、離婚も多い国なので、よく考えることが必要です。
恋人同士は、友達の集まりにも、親戚の集まりにも、一緒に行きます。ずっと一緒ですし、同棲も多いです。籍を入れずに子供を産み育てている男女も多いです。
チェコの結婚式は、とても賑やかで楽しいです。堅苦しい挨拶も、演出もありません。ただ飲んで、踊って、喋ってを延々と続けて、夜になって、やっと終わります。
チェコ人は、何歳になっても恋をしています。子供が出来ても、年をとっても、恋をし続けているのが、この国のお国柄です。
Hezky den!
ライター名 マミンカ
渡航した年 2006年
お住いの国 チェコ共和国
公用語 チェコ語
プロフィール 11年前、ステンドグラスに魅せられて、チェコの工房で働きたい一心で渡航し、教会ステンドグラスの修復などを学びました。今は5歳と3歳の男の子の母親です。みなさんに役立つチェコ情報を届けたいと思っています。