【チェコの物価事情】贅沢に見える、質素な暮らし。お金は貯めるより使うもの!

Ahoj!maminka

旅行客としてチェコを訪れると、その物価の安さに感激する人も多いかと思います。観光客向けのお土産などは、それほど安くあるませんが、スーパーを覗いてみると、パンもお菓子も安くて嬉しくなります。でも、住んでみるとちょっとその感覚は変わります。私が感じている、チェコのお金事情について書いてみます。

収入と物価

チェコ人の平均収入は、14万円くらいです。日本と比べると低いです。これで一家を支えていくのはかなり厳しいと思いますが、チェコでは共働きが一般的なので、収入は2倍です。そして、上に書いたように、物価もそれなりです。

ひと家族が一日食べれそうな大きなパンは150円くらい、豚肉の塊が一キロ650円くらい、卵は10個で125円くらいです。でも、例えば、ブランドスポーツメーカーの靴や服、電気製品などは、日本だともっとお得に買えそうな気がします。

それに、子供用品ですが、オムツは日本とそれ程価格が変わりませんし、日本のように、安いけどそれなりの質の服や靴が少ないです。

靴にあっては、質が良く、とても可愛いものばかりなのですが、高いです。足が成長して、翌年には履けなくなる靴に、沢山のお金を使うのはいつも勿体ないと思っていました。下の子が御下がりを履いてくれるなら、損はないかと思いますが、子供靴は高いと思います。

このように、生活にどうしても必要な食料などは、安いと思いますが、ちょっとした贅沢品や、何故か子供用品はお高目です。

【チェコの物価事情】贅沢に見える、質素な暮らし。お金は貯めるより使うもの!

年に2回のバカンス

こんな事情ですが、年に2回のバカンスを楽しみます。これも勿論、家庭の事情によりますが、2回行く家庭が多いです。夏に海か山、冬にスキーというのが定番です。家族全員で、一週間出掛けます。

バカンスにかかる費用ですが、チェコ人に一番人気のクロアチアの海に一週間行くと、宿泊費だけで一人3万5千円くらいです。車で行くと、ガソリン代もかかりますし、大きな出費です。それでも、バカンスに行く人が多いです。

日本人のように、友達や仕事場の人にお土産を買う習慣はありません。なので、お土産代はあまりかかりません。

お家

チェコでも、自分のお家を建てるのが夢です。お家を本当に、自分で建てる人も多いです。基礎をセメントで固めて、壁を積み上げて、コツコツと作り上げていくのです。

外側の壁がレンガむき出しで、出来上がっていない状態でも、先に内装を完成させて、住んでしまいます。住みながら、コツコツと外装も造り上げていきます。自分の思い通りのお家が作れて、楽しみでもあるようです。こうして出来るだけ節約すると、安くはつきますが、時間の余裕があるチェコ人ならではの方法かもしれません。

出来上がったお家を買うと、街でマンションの部屋を買っても、郊外に一戸建てを買っても、だいたい2千万円くらいかかります。

【チェコの物価事情】贅沢に見える、質素な暮らし。お金は貯めるより使うもの!

男性が車に憧れるのは、ここでも同じです。チェコのシュコダ(ŠKODA)車は人気です。日本車でも、トヨタもよく見かけますし、ホンダのシビックは、私の周りで買った子が数人いました。田舎だと車を2台もっている家庭は多いです。共働きなので、それぞれに自動車が必要なのです。

勿論車によって差はありますが、中古車だと50万円くらい、新車だと200万円くらいの物もあります。ガソリンですが、チェコは物価のわりに高いです。リットル135円くらいです。日本と同じくらいかと思います。

【チェコの物価事情】贅沢に見える、質素な暮らし。お金は貯めるより使うもの!

貯金

全体的に、貯金は、あまり無いようです。バカンスに出掛けたり、車を買ったり、お金が入ると、その分使っているように見えます。この平均収入で、どう遣り繰りすれば、そんなに贅沢な生活ができるのだろうと、よく不思議に思っていたのですが、きっとそれは、日本人のように、お金を貯金しないからのようです。

昔の社会主義時代のなごりか、医療費がタダのせいなのか、何かに備えて、お金を銀行に貯めておこうという考えは、あまり無いようです。

老後への蓄えですが、普通に社会保険をおさめていれば、老後は月に平均4万円弱が国から支給されます。その他に、若いうちから年金貯蓄(Penzijní spoření )などに任意で入り、老後の為にお金を積み立てている人もいます。

【チェコの物価事情】贅沢に見える、質素な暮らし。お金は貯めるより使うもの!

金銭感覚

一般的に、チェコ人の金銭感覚として、使えるだけ使うという感じがします。銀行に貯めるよりは、夢の家を建てたり、車を買ったり、バカンスに出掛けたりするのに、お金を使っています。

収入が低いのに、裕福な暮らしが出来ているように見えますが、あれこれ好きな物を買っているというよりは、出来るだけ無駄なく必要なものを選んで買っているようです。家の中を見ても、物は少なく、さっぱり整頓できている家庭が多いです。

日本ほど食に重みが置かれておらず、朝食と夕食はパンとチーズやハムで軽く済ませます。昼ご飯がメインで、子供たちは学校給食、働く両親は、社員食堂やレストランで食べる昼食が一日で一番大きな食事です。

なので、食費にかけるお金も少ないと思われます。週末の昼ご飯は、とんかつを作ったり、大きな肉の塊をオーブンで焼いたりと、力を入れますが、平日に家で料理するお母さんは、共働きだと、少ないようです。

【チェコの物価事情】贅沢に見える、質素な暮らし。お金は貯めるより使うもの!

まとめ

車を数台所有し、家も建てて、バカンスにも出かけて、一見とても裕福に暮らしているように見えます。それは、入ってきたお金は貯金するより使う、でも、無駄は少なくして、出来るだけ必要なことにお金を回すように遣り繰りしているからのようです。

Hezký den!

ライター名 マミンカ

渡航した年 2006年
お住いの国 チェコ共和国
公用語 チェコ語
プロフィール 11年前、ステンドグラスに魅せられて、チェコの工房で働きたい一心で渡航し、教会ステンドグラスの修復などを学びました。今は5歳と3歳の男の子の母親です。みなさんに役立つチェコ情報を届けたいと思っています。