フランスへお引っ越し!手続きや住まいで気をつけたいこと

Bonjour,c’et pompon!

無事にフランスでの住まいが決まったら、引越しです。単身で日本から引っ越しの際、荷物は多くないでしょうが、フランス国内で何度か引っ越しをする機会もあるでしょう。今回は引っ越しと新居についてのお話です。

日本から引っ越すには

日本を出る際にすでにフランスの住居が決まっている人は多くはないでしょう。駐在家庭などでご主人がすでにフランスで生活を始めている場合などは、引っ越し業者に頼んだりして事前に船便で多くの荷物を発送してから渡仏できますが、これから家探しをするならそうはいきません。

まず必要最低限のものだけをスーツケースに詰めての出発になります。そして住所が決まり次第、家族などに頼んで発送してもらえるようにダンボールに荷物を用意しておきましょう。時間がかかってもいいものは船便で、急ぎのものはSAL便などで送ってもらいます。

フランス国内で引っ越す

最初は少なかった荷物も、時間とともに少しずつ増えてきます。市内、国内で引っ越す時にはどうしたらいいのでしょう?

単身の場合一番ポピュラーなのは、友達同士で運んでしまう方法。家具付きのアパルトマンからの引っ越しなどでしたら大きな荷物も少ないので、スーツケースで何回か往復すれば引っ越しが終わってしまうことも。遠ければ友人の車を借りたりレンタカーを使ったりして、自分たちで引っ越します。

引っ越し業者ももちろんありますが、残念ながら日本ほど優秀ではなく、遅刻やいい加減な仕事ぶりの話をよく聞きます。私は家族3人ながら荷物が多く、家具もあるため業者を頼んだこともありましたが、安心しておまかせ、というわけにはいきませんでした。

友達同士で引っ越しが終わったら簡単にご飯をご馳走してありがとう。手伝ってくれた人が引っ越す際にはもちろん参加します。お互い様なのです。業者にお金を払うより、友達同士で助け合ってお礼のご飯でワイワイするのがフランス流です。

引っ越したらする手続き

引っ越したら銀行や学校、そして滞在許可証の住所変更を忘れずに。郵便物の転送サービスもあるので利用するといいでしょう。

電気・水道、インターネットなどの転居手続きは、時間がかかったりトラブルが起きたりしやすいので早めに調べておきましょう。今はネット上で手続きできるものもあるので利用したいですね。

フランスへお引っ越し!手続きや住まいで気をつけたいこと

フランスの住まいで気をつけたいこと

新しい住居に引っ越したら、ちょっとしたトラブルが起きることもあります。フランスの住宅のトラブルといえば、水問題と騒音問題。

特にパリなどにある古い建築物は水漏れの問題がよく起きます。水道管の老朽化などは気をつけようがありませんが、排水口が詰まって水トラブルが起きたりすることの無いようチェックしておきましょう。筆者は新居に越してすぐ上階からの水漏れで壁に大きなシミができてしまったことがありました…。一度トラブルが起きると手続きにも修理にも日本よりとっても長く時間がかかるので、注意したいものですね。

また防音性が低い住居が多く、両隣や上階の音が問題になることがあります。洗濯機や掃除機の音、足音などに常識的な範囲で注意しておきましょう。

常識というほどでは無いようですが、特にパリではトイレの水を流す音が階下の部屋に響くという理由で夜間は流さずに朝までためておく(!)という習慣がある人もいます。確かに「ゴゴゴゴゴ」とかなり大きな音がしますからね。

またついつい友達と盛り上がって壁を叩かれたり…ということもあります。パーティーを行う時は事前にアパルトマン内にその旨を知らせる張り紙をしておくといいでしょう。そういった気遣いもなく悪質な場合は、警察に通報されることもあるんですよ!

引っ越しパーティーをしよう!

引っ越し後、フランス人がおこなうのがcrémaillère(クレマイエール)と呼ばれる引っ越しパーティーです。新居をお友達にお披露目してみましょう。

フランス人は日頃からホームパーティーが大好き。週末の夜などに仲のいい友人を呼んで楽しんでください。事前の張り紙で隣人たちにお断りを入れるのを忘れずに!

フランスへお引っ越し!手続きや住まいで気をつけたいこと

笑顔で住まいはもっと素敵になる

日本ではマンションの隣に住んでいる人の顔も知らない、と言われることもありますが、フランスはどうでしょうか?

フランス人は日本人よりもごく自然に、隣人とも知らない人とも話をしたり仲良くなったりします。もちろん気が合う合わないはありますが、偶然同じマンションに引っ越しただけだったのにとても仲良くなったりということも珍しくありません。

筆者にも経験がありますが、互いに助け合うこともできるし、同じ業種や学校の人ばかりと付き合うよりも世界が広がるし、一人の寂しさも紛らわせられるというものです。ただし物騒なのは日本もフランスも同じですから、危険なことのないよう十分気をつけてくださいね。

5月にはfête des voisinsと呼ばれる、同じアパルトマンの住人が親睦を深める日があり、立食パーティーなどが開かれます。仲良くなれば些細な騒音でお互いに気分を害したりすることもなく、暮らしも快適になるかもしれません。ぜひ参加してみてくださいね。

そしてエントランスなどで出会ったら笑顔で「Bonjour!」を忘れずに。あなたの住まいがもっと素敵になるはずですよ。

それではA bientôt!

ライター名 pompon

・渡航した年 2005年
・お住いの国 フランス
・プロフィール パリに音楽留学したのち、フリーランスとして活動、そして結婚。フランス人の夫と娘、そして猫と一緒にフランス西部の都市に暮らしています。在仏12年になりました。フランスのバカンスシステムを支持する一方で日本の温泉も捨てられないという、日仏いずれをも愛する30代です。