日本とは違う、スペインの医療・病院制度

¡Hola a todos! Soy Sakineco.
Hola a tothom! Sòc Sakineco.

海外旅行に行く時や海外で暮らすことになった時、その国の医療や病院の制度・仕組みはとても気になりますよね。今回はスペインの医療制度や病院事情についてお話ししてみようと思います。

医療水準は世界的に高い

スペインの医療水準は世界的に見ても非常に高いのです。スペインというと、ヨーロッパの中ではフランスやドイツと比べて後進国というイメージもあったりするのですが、医療に関してはとても優秀です。病気や怪我をして、スペインで治療を受けることになったとしても、心配することは無いでしょう。日本やアメリカと同じレベルの治療が受けられるそうです。

日本とは違う、スペインの医療・病院制度

公立医療と私立医療

スペインの病院には2種類あります。Hospital publico(公立病院)とHospital privado(私立病院)です。スペインは基本的に国民皆保険なので、スペイン国民やスペイン在住者は無料で公立医療サービスが受けられます。

ただし、この公立医療サービスは無料ということもあり、いつも長い順番待ち状態です。緊急に治療が必要な病気の場合や妊娠出産は別ですが、診察に行くのにアポイントを取り、アポイントまでに長く待たされることがありますし、診療を受けた後治療や手術を受けるのに1年2年待ちということもあるのです。

一方の私立の医療サービスを受けるには2種類の方法があります。患者が医療費を全額負担する、または私立医療サービスを受けるための保険に加入する、です。

医療費全額負担となると、かなりの高額になるため保険へ加入し、月々の保険料を支払いながら私立病院を利用している人がほとんどだと思います。私立病院は公立病院より順番待ちが少なく、早く診察が受けられ早く治療が受けられるというメリットがあります。

具合が悪い時はホームドクターへ

スペインでは地方自治体によって医療制度なども多少異なってきますので、バルセロナで公立病院にかかる場合をお話ししますね。

公立医療を利用したい場合、まず行くのはCAP(Centro Atención Primaria)と呼ばれる診療所です。あらかじめ予約を入れておくか、緊急の場合は予約なしで駆け込んで、緊急枠で診てもらうことも可能です。

この診療所CAPには小児科医や助産師さんがいるので、妊娠中の妊婦検診や赤ちゃんが生まれた後の検診、予防接種のためにもCAPへ通います。それからMedico de Cabeceraという、いわゆるホームドクターがいるので、具合が悪い時はまずこのホームドクターに相談します。

ホームドクターが薬を処方してくれたり、簡単な治療をしてくれる場合もありますし、さらに専門的な検査や治療が必要とホームドクターが判断し、専門医や専門機関を紹介してくれることもあります。

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病院に行かずに薬局へ 薬局事情

スペインの街を歩くと気がつくことですが、あちこちにFarmacia(薬局)があります。薬局の数がとても多いのです。スペインでは、公立病院に行くのには予約が必要だったり、順番待ちがあったりで多少面倒なこともあり、ちょっとやそっとの体調不良では病院には行きません。

胃の調子が悪い、熱が出た、咳がひどいなどの時は、病院ではなく薬局に行き薬剤師さんに相談し、薬を処方してもらうという人もたくさんいます。

この時、医者からの処方箋なし(直接薬局に行って買う)、または私立病院の処方箋ありだと、薬の代金は全額負担になります。公立病院の処方箋があると、自治体によりますが10〜30%負担で薬を買うことができます。子供と高齢者は薬代が無料です。

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私の体験談

突然、親知らずが痛くなりました。CAPに予約を入れ、ホームドクターに歯が痛いんですと相談しました。スペインでは、歯科も私立医療と公立医療の2種類あり、無料の公立歯科医療を利用したい場合、ホームドクターから紹介してもらわなければなりません。

ホームドクターからは鎮痛剤を処方してもらい、歯科医に紹介しておくから連絡が来るのを待つようにと言われ、その日は帰りました。

その後、待てども待てども歯医者からの連絡がありません。歯の痛みに耐えきれず、自分から該当の歯医者に問い合わせてみると、今順番待ち状態、親知らずの治療は早くて半年後になりますと言われてしまいました。

ひどい歯の痛みに半年間も耐え続けるのは無理だと判断し、私立の歯科医に行き、そこで全額負担で親知らずを抜いてもらいました。歯を一本抜くのに、確か200ユーロくらいかかりました。(公立病院で抜いてもらえていたら、無料。)でも、仕方ない出費ですよね。

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バルセロナにある世界遺産の病院

バルセロナにあるHospital de San Pau(サン・パウ病院)は、建物が世界遺産として登録されています。バルセロナ出身の建築家リュイス・ドメネク・イ・ムンタネール氏が手がけたものです。サグラダ・ファミリアと一本の大通りで繋がっているので、サグラダ・ファミリアを訪れたついでにぜひ立ち寄ってみてほしい場所です。

病院の敷地内は自由に出入りができ、日本語の対応は無いようなのですが、ガイドツアーもあります。素晴らしい世界遺産の建物の中は、普通に公立の病院として機能していて診療や治療が行われています。

¡Qué tengan un buen día!
Us desitgem un bon dia!

ライター名 さきねこ

渡航した年:2005年 スペインへ(9年間在住)、2014年 イギリスへ(現在3年目)
公用語:スペインの公用語はスペイン語ですが、住んでいたバルセロナのあるカタルーニャ州では、第一公用語はカタルーニャ語です。今住んでいるイギリスでは英語です。
プロフィール:二人の子供の子育てをしている30代の主婦です。夫の国スペイン、バルセロナに9年住み、様々なカルチャーショックを受けて暮らしてきました。現在はイギリスの田舎に移住し、英語・スペイン語・日本語を使って生活しています。子供たちをマルチリンガルに育てるべく、奮闘中です。